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【記事】〔パ・リーグ〕“大逆転”で4年ぶり王者快進撃はまだ続く――。

 大逆転でつかんだリーグ優勝だ。福岡ソフトバンクに最大11.5ゲーム差をつけられるも、6月19日から破竹の15連勝を飾るなど猛追し、8月25日に単独首位に。以降、両チームによる首位の入れ替えは4度と、息詰まるデッドヒートを繰り返した。シーズン残り10試合を切った中でも混戦が続いたが、天王山となった9月21日からの今季最後の直接対決2連戦で、北海道日本ハムが連勝を飾り、マジック6を灯すと、9月28日に“ミラクルV”を完結。2012年以来、4年ぶりに王者に返り咲いた。

 大谷翔平、有原航平、増井浩俊、高梨裕稔と、4人が2ケタ勝利を挙げた先発投手陣。さらに防御率1点台の石井裕也、宮西尚生らの救援陣、抑えのマーティンと、投手陣は盤石でチーム防御率はリーグトップの3.06を記録した。攻撃面では、西川遥輝、中島卓也、田中賢介ら巧打者が並び、四番には110打点(打点王)と勝負強さを見せた中田翔が君臨。また、六番には39ホーマーを放って本塁打王に輝いたレアードが座るなど、破壊力は抜群で、足を使える選手も多く、多様な攻撃で相手を揺さぶった。

 その戦力を巧みなタクトで指揮した栗山英樹監督の大胆な采配も際立った。7月に大谷翔平に、指のマメをつぶすアクシデントが発生すると野手一本で起用。その間、不振を極めた中田翔をカバーした。また、シーズン序盤まで抑えを務めた増井を先発に転向。その右腕が10勝3敗の成績を挙げ、チームに7つの貯金をもたらすなど、配置転換が功を奏した。

 投打の総合力、そして勝利への執念から成る“栗山野球”を、CSファイナルステージでも展開した。3勝2敗で王手をかけた第5戦は、初回に4点を失う重苦しいムードにも、2、3回に1点ずつを返すと、4回に代打・岡大海の適時打、中島卓也のスクイズで逆転。栗山采配での逆転勝利と、まさにシーズンを象徴する1戦で4年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。

 指揮官は、今季をこう表現する。「『北の国から2016 伝説』誰もあきらめなかった」。とはいえ、まだミラクルは完結していない。前回、日本シリーズに進出した12年は、読売に敗れて日本一はならず。07、09年も日本シリーズで敗れており、頂点には立っていない。今年こそ“悲願達成”へ。06年以来、10年ぶりの頂点に立ち、指揮官の言う「北の国から2016」の物語を完結させてみせる。