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【コラム】ペナントレースに彩りを添える記録

 圧巻の投球だった。4月21日の日本ハム戦(メットライフ)に先発した西武の菊池雄星。初回、先頭打者の西川遥輝にいきなり安打を許すも、後続を断ってゼロに抑えると、その剛球がうなりを上げ続ける。150キロ超の直球を軸にチェンジアップ、カーブも要所で効果を発揮して安打を許さない。気付けば西川の安打以降、24のアウトをノーヒットで奪っていた。そして9回。最終盤に入っても球速は時折150キロを超え、簡単に二死。最後はB.レアードを中飛に打ち取って〝準ノーヒットノーラン〟を完成させた。「めっちゃ、気持ちいいです」。〝スミ1安打〟での完封は史上12人目、球団初の快挙だった。

 その前々日、19日の広島戦(マツダスタジアム)でDeNAの今永昇太も菊池と同じく初安打以降、27のアウトをノーヒットで積み上げて完封勝利を飾っていた。初回、田中広輔に四球、続く菊池涼介に中前打で無死一、二塁のピンチを招くも、そこで踏ん張ると直球、チェンジアップのコンビネーションで広島打線を封じ込める。8回を投げ終え、篠原貴行コーチから最後まで投げられるか問われ、首をタテに振った。そして、つかんだプロ初完封勝利。A.ラミレス監督は「ベリー、ベリー、ベリーグッド」と今永を称えたが、本人は「完封1回だけでは何も語れない」。2年目左腕の志は高い。

 不名誉な記録にストップをかけたのは中日のR.バルデスだった。チームは開幕から波に乗れず、ワースト2位の19戦連続で先発に白星がつかなかった。1953年に広島が記録した歴代ワーストの23戦連続が迫っていたが、23日のDeNA戦(横浜)で助っ人左腕が8回無失点の好投。9回は田島慎二が3人で締め、20試合目で初めて先発が勝利をゲット。バルデス自身、今季5度目の先発で手に入れた初勝利であり、「やっと勝てたよ」と苦笑いだった。

 トラの鉄人には新たな勲章が加わった。19日の中日戦(ナゴヤドーム)で阪神の鳥谷敬が1767試合連続出場を達成し、金本知憲(阪神監督)を抜いて歴代単独2位に躍り出た。さらに楽天の松井稼頭央は22日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で日本通算200本塁打をマーク。スイッチヒッターとしては史上初となる200本塁打&2000安打を成し遂げた。

 野球は記録とは切っても切れないスポーツだ。今季もこれから〝いい悪い〟を含めてさまざまな記録が続々と飛び出し、ペナントレースに彩りを添えてくれるに違いない。

【文責:週刊ベースボール】