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【コラム】逆転でDeNAがファイナルへ。日本シリーズ進出へは初戦がポイント

 2位・阪神と3位・DeNAのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージは天候が明暗を分けた。10月14日、第1戦は晴れ。阪神・メッセンジャーとDeNA・井納翔一、両先発の投げ合いで試合が進む。試合が動いたのは6回裏、阪神の攻撃。無死一塁から四番・福留孝介がバックスクリーン横に特大の2ランを放ち先制。この2点をメッセンジャーと中継ぎ3人が無失点で守り抜き、阪神が2対0で先勝した。

 しかし、翌15日は朝から雨が降り続き、開始時間を63分遅らせてスタート。内野グラウンドは泥沼状態だったが、この悪条件を味方につけたのはDeNAだった。4対4の同点で迎えた7回表、先頭の梶谷隆幸が放った打球は一塁線上でストップ。慌てて捕球した捕手・梅野隆太郎の送球はそれ、右翼方向へ。梶谷は二塁まで達したが、雨の恩恵を受けた出塁だった。その後、無死一、三塁から筒香嘉智の右前打で勝ち越し。この回、気落ちした阪神投手陣からさらに5点を追加。終わってみれば13対6の大勝でDeNAが逆王手をかけた。

 翌16日は天候不良のため試合は順延に。17日の第3戦は、第2戦の勢いのままにDeNAが初回から猛攻を見せた。先頭打者の桑原将志が四球を選ぶと、二番・梶谷の右前打で一気に三塁へ向かい無死一、三塁に。ロペスの左前打で先制すると一走の梶谷も三塁を陥れた。連日の雨で水を含んだ外野芝の状態を考慮しての走塁で3点を奪った。4回にはロペスの2ランなど3点を追加。投げては先発のウィーランドが7回7安打1失点の好投で6対1の快勝。DeNAが2年連続でファイナルステージにコマを進めた。

 昨季と同じ組み合わせとなったファイナルステージは18日に開幕。広島は10月1日に12球団最速でペナントレースを終えており、公式戦は17日ぶり。練習試合などで実戦感覚を養ったが、この期間が吉と出るか、凶と出るかに注目だ。

 広島の勝敗の行方を握るのがチーム打率、得点、本塁打、盗塁など多くの部門でリーグトップの成績を挙げた強力な打線だろう。特に一番の田中広輔は昨季のファイナルステージ4試合で打率.833。今年もトップバッターとして機能して、二番・菊池涼介、三番・丸佳浩、四番・松山竜平らへつなぐことができれば、赤ヘル打線が火を噴くことになる。

 一方のDeNAもファーストステージでは三番・ロペスが打率.429、四番・筒香嘉智が打率.357と当たっている。五番の宮﨑敏郎が復調すれば得点力はさらに増す。ペナントレースでは唯一、広島に勝ち越しており(13勝12敗)、苦手意識はないこともプラス点だ。

 広島は初戦に勝利を挙げ、アドバンテージを含む2勝と優位に立ちたい。反対にDeNAは広島打線を封じ込め、星を五分に戻すことができれば、相手にプレッシャーをかけることになる。昨季は広島がアドバンテージを含む4勝1敗で日本シリーズ進出を決めた。果たして今季はどんな結末が待っているのだろうか。

【文責:週刊ベースボール】