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【コラム】17年ぶりの8連勝で首位に立つ横浜DeNAで光る デビュー以来3連勝の高卒2年目右腕・京山将弥

 開幕2カードこそ負け越したが、その後、投打が噛み合い17年ぶりの8連勝を飾り、4月15日現在、首位に立つ横浜DeNA。快進撃を生んだのは何よりも投手陣の踏ん張りが大きいだろう。

 開幕から今永昇太(昨季11勝)、ウィーランド(10勝)、濵口遥大(10勝)の昨季2ケタ勝利投手の3人を欠いている危機的状況の中で、新戦力が次々と台頭。ドラフト1位左腕の東克樹はプロ2戦目にして初白星を手にし、元ソフトバンクの中継ぎで、BCL/富山を経て入団したバリオスも2勝を挙げた。さらに最も目を引くのが、デビュー戦から破竹の3連勝を飾った高卒2年目右腕の京山将弥だ。

 4月15日の中日戦(横浜)ではアルモンテに右越えソロを浴びる場面があったものの、テンポの良い投球で凡打の山を築き、6回途中まで1失点。チームの連勝を8に伸ばした。

 「イニングの先頭打者をしっかりと抑えられたことが、投球のリズムにつながったと思います。連勝を自分で止めたらアカンと思っていました」

 2017年、近江高からドラフト4位で入団。昨年はイースタン・リーグで1年を通して先発ローテーションを守り、6勝(6敗)をマーク。新人では球団史上3人目となる規定投球回数を記録。オフに参加した台湾でのアジアウインターベースボールリーグでもイースタン選抜の一員として決勝戦の先発を託されるなど、順調な成長曲線を描いてきた。

 クセの少ない投球フォームから右腕をしならせ投げ込む直球は140キロ台後半に届く。カットボール、チェンジアップ、スライダーなどの変化球の制球も良く、大崩れしないタイプだ。

 今年のオープン戦でも好投を続けていたが、まだ細身で体力強化が必要なだけにラミレス監督は「彼はローテーションを争う立場ではない」と断言。しかし、「チームに何かあったら呼ぶリストの上位にいることは間違いない」とすでに一軍レベルに近いことは認めていた。その“何か”がすぐに訪れ、京山はチャンスをものにした。

 物怖じしない、堂々としたマウンドさばきも19歳らしからぬが、寮では先輩左腕の今永にアドバイスを受けることが多かったという。「マウンドでの立ち振る舞いを参考にしている。いつも野球の話をしてくれる熱い人です」と尊敬のまなざしを向ける。

 3勝、そして防御率1.10はいずれもリーグトップ。20年ぶりの優勝へ向けて、きらめき始めた若き星が力強くチームをけん引していく。

【文責:週刊ベースボール】