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【コラム】黄金新人・清宮幸太郎がデビュー!“失敗”も成長への“促進剤”に

 映画『スターウォーズ』の勇壮なテーマ曲とともに打席に入った。5月2日、札幌ドームでの楽天戦。2回、日本ハムの黄金ルーキー・清宮幸太郎に訪れたプロ初打席。相手は球界を代表する右腕・岸孝之だった。1ボール1ストライクからの3球目、外角高め145キロのストレート。清宮が初スイングでとらえた打球は痛烈な勢いでセンター方向へ伸びていく。そのまま中堅フェンス上部へ激突。あと少しでスタンドインという衝撃の二塁打となった。

 「これから先の野球人生で初心に返るときに、このヒットをまた思い出せたらいい」と清宮は感慨深げにプロ初安打の感想を語ったが、プロ第一歩を踏み出すまでは苦難の道のりだった。

 高校通算111本塁打の輝かしい実績を引っ提げて今季、ドラフト1位で日本ハム入団。しかし、1月の新人合同自主トレ中に右手親指を負傷。その後も急性胃腸炎、限局性腹膜炎を発症と想定外のアクシデントが続いた。オープン戦では19打席無安打、8三振。腹膜炎で3月12日から24日まで入院生活が続き、開幕一軍を逃して西武との開幕戦は病院のベッドで見届けた。

 「お客さんもたくさんいて、この場にいられればなと思いました。ちゃんと自分の目にしっかり焼き付けておこうと思いました」

 4月10日、イースタン・リーグの西武戦(メットライフ)で実戦復帰。当初は結果が出なかったが、「積極的に振りにいく姿勢はいい」(荒木大輔二軍監督)と受け身になることはなかった。すると、20日のロッテ戦(鎌スタ)で2本塁打を放つなど、二軍戦で4本塁打を放ち、一軍昇格を果たした。

 プロ入り前、清宮は「100パーセント自信があるかと言われたらそれは絶対ないですし、きっとプロはそんなに甘い世界ではないですから」と本音を吐露していたが、続けて「だからこそ、課題を一つずつクリアしながらやっていくしかないと思っています」ときっぱり口にした。目の前に現れた壁を乗り越える方法を自ら考えることができるのが、清宮の強さだ。

 初安打後も清宮は躍動。デビューから5試合連続安打を放ち、高卒ルーキーのプロ野球記録を更新した。しかし、走塁ミスでチャンスをつぶしたり、変化球への対応には苦慮したりするなど課題はまだ多い。

 とはいえ、心配は無用だろう。「もっと、もっとうまくなりたい」と純粋に野球と向き合う清宮にとって、“失敗”は自身を成長させる“促進剤”に過ぎないからだ。球界の未来を背負う逸材は確かな足取りでプロ野球人生を歩んでいく。

【文責:週刊ベースボール】