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【パCSファーストS回顧】1試合5本塁打で第3戦に勝利 ソフトバンクが5年連続のファイナルステージへ

 レギュラーシーズンでの対戦成績はソフトバンクが12勝、日本ハムが13勝と互角の戦いを見せた組み合わせとなったクライマックスシリーズファーストステージ。第3戦までもつれこんだ戦いの先手を取ったのはソフトバンクだった。

 ミランダ、上沢直之の両先発で幕を開けた第1戦。試合は初回から大きく動く。近藤健介のソロ本塁打で日本ハムが先制するも、すぐに強力鷹打線が相手のエースに牙をむく。ラッキーなヒットもあり、無死満塁とすると四番・柳田悠岐の右前打で同点。さらにデスパイネが右翼席に豪快な満塁アーチを叩き込み、一挙5点。3回裏にも上沢にはシーズンでは11打数無安打に封じられていた甲斐拓也にも2ランが飛び出し、天敵右腕を序盤でマウンドから引きずり降ろした。だが、日本ハムも簡単には終わらない。4回表にミランダが突如制球を乱し、一死満塁から連続押し出し四球。ここでソフトバンクの工藤公康監督は武田翔太をマウンドに送る。150キロを超える直球と多彩な変化球で大田泰示を三ゴロ、近藤健介も丁寧に低めを攻めて三振に斬って取った。以降の2イニングも打たせて取る完璧な投球で反撃の芽をつみ、石川柊太-加冶屋蓮-森唯斗の盤石な必勝リレーで逃げ切った。

 第2戦は一進一退のシーソーゲームに。この試合も先制したのは日本ハム。3回に横尾俊建の先制本塁打が飛び出し、4回表にはアルシアの適時打で2点目。対するソフトバンクも4回裏に中村晃が右翼にソロ本塁打を放って反撃の狼煙をあげる。それでも負けたら終わりの日本ハムは先発・マルティネスが緩急を巧みに使った投球で鷹打線を翻ろう。6回まで中村晃のホームランによる1失点だけに封じ込める。試合がふたたび動いたのは7回裏。二死三塁のチャンスで髙田知季がレフト前に同点打。流れはこれでソフトバンクに傾くかと思いきや、日本ハム打線が意地を見せる。8回表に二死から西川遥輝が中越えの二塁打で出塁すると、続く大田、近藤にも二塁打が飛び出して2点を勝ち越し。1勝1敗のタイに持ち込んだ。

 運命の第3戦はソフトバンク打線が爆発する。初回に日本ハムの先発・杉浦稔大から明石健志のソロアーチで先制。さらに1対1で迎えた4回裏にはデスパイネがバックスクリーン左に勝ち越しのソロを放ち、一死後、松田宣浩が左翼スタンドに一発を叩き込んだ。粘る日本ハムも6回表に近藤のタイムリーで1点差に迫るが、その裏にふたたびデスパイネがトンキンから2打席連続の特大弾。さらに続く中村晃にもアーチが飛び出して勝負あり。1試合5本塁打のポストシーズン最多記録タイで5年連続8度目のファイナルステージ進出を決めた。

 試合後、工藤監督は「選手たちの絶対に負けない、勝ってファイナルに行くんだという思い、それを打席で出してくれた」と激しい消耗戦を勝ち抜いた選手たちを称えた。次なる相手は2年連続のリーグ優勝を阻まれた西武。勢いに乗る若鷹軍団が所沢の地で打倒レオに挑む。

【文責:週刊ベースボール】