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【コラム】信頼感抜群の鯉の四番 4連覇へ迷いなきスイング

 1点を先制された直後の2回表だった。5月24日の巨人戦(東京ドーム)、先頭で打席に入った広島の四番・鈴木誠也はヤングマンが投じた初球のストレートを積極的に振り抜いた。力強い弾道はバックスクリーン右へ飛び込む同点ソロ。「しっかりとらえることができた。すぐに追いつけて良かったです」と首位争いをする相手の敵地で放った貴重な同点弾に笑みを浮かべた。4回には三番・バティスタが勝ち越しソロ。5月は三番に固定されて好調をキープしている助っ人だが、その要因について「セイヤ(鈴木)が四番にいることで、自分には甘い球が来る」と自己分析。打席に立たずとも存在感を発揮する背番号1は、まさに四番の風格を備えている。

 この試合、広島は8対3と快勝。翌日の同カードでも鈴木は2安打、2四球で好機を演出して7対5の勝利に貢献し、チームは破竹の11連勝をマーク。翌日、巨人の意地の前に連勝はストップしたが、鈴木の5月の月間成績は打率.400、7本塁打、18打点(5月27日現在)。そのバットが2位・巨人に2ゲーム差をつけて、広島が首位に立つ原動力となっているのは間違いない。

 「打点王を狙っていきたい」

 めったに目標を具体的に表すことのない鈴木がそう誓ったのは、今季へのスタートとなる、自主トレのときのことだ。「打点を稼げば、より良いチーム状況につながると思う。四番を打たせてもらっている以上、とにかく打点を稼げるようにしたい」というシンプルな思いからだが、その言葉とおりに37打点はリーグトップだ。四番への意識もより強まった。「昨年、空気が重いときに流れを変えてくれたのはいつも丸(佳浩。今季から巨人)さんだった。今年は自分が打って勢いづけられるようにしたい。それが四番だと思う」と決意をにじませた。

 泰然自若とした姿もチームの支えとなっている。3連覇中の広島だが今季は開幕から低空飛行を続けた。4月16日時点で借金8、首位と7ゲーム差の最下位。鈴木は開幕8試合で5発と本塁打を量産しながら、9試合目から5試合連続無安打。さらに、コンディション不良で4試合続けてスタメンから外れることもあった。

 しかし、鈴木は無安打が続いても、試合に出られない日があっても動じない。「最初は(打線が)打てませんでしたが、結果論ですから。みんなは気にしていなかった。チームの雰囲気はずっと悪くない。143試合は長いので連敗もある。連敗を続けずにやっていきたい」と落ち着き払っていた。

 東出輝裕打撃コーチが「去年の日本シリーズのときより2ランク上がっている」というスイングはすごみを増す。打点に加えて打率.357でも首位に立ち、本塁打も坂本勇人(巨人)に2本差の14本と三冠王が視界に入っている。令和初のトリプルクラウンに4連覇。鯉の四番が新時代の主役となる。

 【文責:週刊ベースボール】