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日本野球機構オフィシャルサイト

コナミ日本シリーズ2013

デイリーリポート

第7戦

 3勝3敗の成績で迎えたコナミ日本シリーズ2013第7戦は、東北楽天が3投手の完封リレーによって3対0と巨人を下し、球団史上初の日本一を、地元・Kスタ宮城で決めた。

 先発投手は第3戦と同じく、東北楽天が美馬学、巨人が杉内俊哉。初回はどちらも死球と遊撃手による失策の走者を出す展開になったが、美馬が二死満塁を無失点で守ったのに対し、巨人の失策は三塁に走者がいる状況だったため、東北楽天が得点。東北楽天は第2戦から6試合連続で先制点を挙げた。

 2回には、二死二塁から「昨日の田中将大のピッチングを無駄にしたくないんだ」と試合前に言っていた岡島豪郎の左中間の二塁打で2点目。この時点で巨人ベンチは澤村拓一をリリーフに出し、杉内は2試合連続の「2回途中KO」となった。

 4回には、第3戦以来2度目のスタメンとなった九番・牧田明久のソロ本塁打により、東北楽天が3対0とリードを広げる。

 巨人は5回から3番手として、第1戦と第5戦で先発したエース・内海哲也を投入し、それ以上の追加点を許さなかったが、東北楽天も7回から則本昂大がリリーフ。さらには9回表のマウンドに、前日の第6戦で160球完投したばかりのエース・田中将大を送り、「総力戦」によって巨人打線を最後まで沈黙させた。

 「いつでも行くぞという気持ちで準備していました。この舞台を用意してくれたチームのみんなとファンの皆さんに感謝しながらマウンドに上がりました」という田中は、2安打を喫しながらも、最後は代打・矢野謙次を空振り三振に打ち取り、ガッツポーズ。MVPには第3戦に先発して「6回途中無失点」の好投を見せたのに続き、この日も「6回無失点」で2勝目を挙げた美馬が選ばれた。「チーム一丸で日本一になろうと思っていた。2試合無失点は出来過ぎです」と美馬はお立ち台で喜びを語った。

 中日、阪神時代から通算して4回目の日本シリーズで初の日本一に輝いた星野仙一監督は、「私のことより、チームが9年目で日本一になったのは、選手のおかげ。最後の最後まで戦い抜いてくれた選手たちに、もう一度拍手を!」と、イーグルス・ナインを褒めた。

 一方の巨人は、前日に田中を攻略して「逆王手」まで追い詰めながらも、あと一歩で目標の「連続日本一」に及ばなかった。この日は本塁が遠く、チャンスらしいチャンスは初回の二死満塁と、最終回の二死一、三塁のみ。美馬、則本、田中の「3本柱」リレーに打線が屈した。原辰徳監督は「力を出し切ったが、こういう結果になりました。選手は粘って、よく戦ってくれました。東北復興の象徴である東北楽天と戦えたことは感慨深い。おめでとうございます。わがジャイアンツは、途上のチームであるということです。一歩及びませんでした」と、紳士的に勝者をたたえた。

 東北楽天はリーグ優勝、CS制覇に続き、日本一決定の瞬間も田中がマウンドに。星野監督が「考えられない継投だけど、田中がどうしても"行く"と。彼がいたから日本シリーズに出られたのだから、最後はやはりあいつがふさわしい」というように、レギュラーシーズン無敗の"田中将大イヤー"の最終章としてふさわしい最高の演出によって、コナミ日本シリーズ2013を締めくくった。最後の最後まで手に汗を握る場面の連続だった今シリーズは、史上屈指の名勝負が繰り広げられたシリーズとして、後年まで記憶されそうだ。

コナミ日本シリーズ2013 第7戦

2013年11月3日(日)
Kスタ宮城 ◇開始 18:35 (3時間15分) ◇入場者 25,249

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
読売 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5 1
東北楽天 1 1 0 1 0 0 0 0 x 3 8 1
バッテリー
[巨] ●杉内(0-2)、澤村、内海、西村 - 阿部
[楽] ○美馬(2-0)、則本、(S)田中(1-1-1) - 嶋
本塁打
[巨]
[楽] 牧田 1号(4回1点 澤村)