NPBからのお知らせ

試合観戦/暴力団等排除活動

プロ野球暴力団等排除対策協議会総会を開催
~プロ野球選手会が協議会へ加入~

暴力団等の反社会的勢力を排除し、球場内およびその周辺の良好な環境の維持とプロ野球の健全性を確保することを目的として活動する「プロ野球暴力団等排除対策協議会総会」が20日、都内のホテルで開催され、 加藤良三コミッショナー、球団オーナーをはじめとする球団・球場関係者、小谷渉警察庁組織犯罪対策部長、池田克彦警視総監ら警察関係者など約110名が出席しました。

総会では、このたび新たに社団法人日本プロ野球選手会が暴排協議会に加入することが承認され、 井端弘和選手会理事長(中日)のあいさつに続き、宮本慎也選手(東京ヤクルト)と小笠原道大選手(読売)により、暴力団等排除宣言が行われました。
また、これまでプロ野球の暴排活動に多大な貢献をされてきた3名の方に対して表彰が行われました。

プロ野球では、2003年12月に「暴力団等排除宣言」を行い、12球団、球場等で構成する「プロ野球暴力団等排除対策協議会」を結成、プロスポーツ界では初めてとなる排除活動に乗り出しました。 暴力団等排除条項を盛り込んだ試合観戦契約約款を制定するなど先進的な対策も取り入れ、年々、体制を整備してきましたが、2010年には2度の暴排活動講習会を実施するなど選手を反社会的勢力から守るための取り組みを本格化させました。
今後は球団、球場、選手会等が一体となって、活動の一層の充実を図ります。

  • 加藤良三コミッショナーのあいさつ
  • 池田克彦警視総監のあいさつ
  • 小笠原選手、宮本選手による暴力団等排除宣言

暴力団等排除宣言

【総会出席者の話】

◇加藤良三コミッショナー

選手による暴排宣言が行われた本日の総会はこれまでにも増して重要な意味がある。 これまで日本のプロ野球は、暴力団・反社会的勢力の排除という点で大きな成果を挙げてきたが、これは警察、検察、法務、日弁連、法曹関係者、その他多くの関係者の皆様の多大なご協力を得て可能となったものである。
 しかし、これだけで物事は完結せず、球場の外で知らぬ間に暴力団・反社会勢力と選手との関わりができてしまうことに対して注意しなければならない時期にあり、その面での努力を倍加すべく、昨秋より選手を対象に暴排講習会を開いてきた。
 日本ナンバーワンのスポーツであり、最強の文化公共財たるべき存在のプロ野球で、選手はかけがえのない財産である。それをどう守るか。 選手を守るための環境や制度作りも行っていくが、最終的には選手の自覚にかかるものである。この点から選手自らが行う暴排宣言は、プロ野球の暴排活動がさらに前へ進む重要なステップとなる。

 

◇池田克彦警視総監

プロ野球の暴力団等排除対策は、平成15年からの暴排活動を展開した結果、見事に排除に成功しました。 そしてこの成功が、暴力団等排除活動のリーディングケースと言われ、最近では各種業界・企業等の手本とされているところです。 関係者のご努力に対して敬意を表します。
 またこの会議は、プロ野球界から暴力団等排除を継続して推進するために、監督・選手をはじめ関係者のみなさんが、暴力団と交際しない、との基本理念を総会で採択されたということは大変意義深いことであると考えております。
 女性や子どもが安心して観戦できるプロ野球、子どもに夢や希望を与えるプロ野球をいつまでも堅持していただきたい。 何かトラブルがあった場合は独りで悩むことなく、ぜひ相談していただきたいと思います。全面的な支援を約束します。

◇井端弘和選手(社団法人日本プロ野球選手会理事長)

私たちプロ野球選手にとって新しいスタートとなるキャンプインを前に、このような宣言ができることを大変うれしく思います。 警察関係者の皆様とプロ野球界がタッグを組んで、これからは選手が独りで悩むことなく問題を解決できる体制ができたということを心強く思っております。 選手が安心してプレーできる環境を整えていただいた皆様に改めて感謝したいと思います。