2008年5月26日
ルイス・ゴンザレス選手に対し、2008年5月26日から2009年5月25日まで1年間の出場停止処分を科する。
ルイス・ゴンザレス選手は2008年4月30日の対広島東洋カープ戦(東京ドーム)において、他の3選手とともにNPB(日本プロフェッショナル野球組織)ドーピング検査実施要項によって、検査対象選手となった。
試合終了後、4人の選手はNPB医事委員会の渡辺幹彦医師による検査に応じ、ゴンザレス選手には読売ジャイアンツ球団から医療コンディショニング担当職員が同席した。
4選手の検体は手続きに則って、5月1日、財団法人日本アンチ・ドーピング機構公認検査機関である三菱化学メディエンス株式会社に持ち込まれた。 その結果、検体番号145479のA検体から、興奮薬として禁止物質に指定されているクロベンゾレックス(clobenzorex)、アンフェタミン(amphetamine)、パラヒドロキシアンフェタミン(p-hydroxyamphetamine)が検出されたとの、5月19日付け検査結果報告書が、翌20日、NPB医事委員会に提出された。 検体番号を調べたところ、ゴンザレス選手の検体であることがわかった。
NPB医事委員会は同21日夜開かれたNPBアンチ・ドーピング特別委員会に検査結果を報告、特別委員会委員である長谷川一雄NPBコミッショナー事務局長が委員会終了後、読売ジャイアンツ球団の清武英利球団代表に検査結果を通知した。 これら検出された物質は通称「グリーニー」と言われる薬物に特徴的なものであることも説明した。
清武代表は同日、千葉マリン球場での千葉ロッテ戦後、ゴンザレス選手に検査結果を伝え、事情を聞いたところ、ゴンザレス選手は禁止薬物などの摂取を全面的に否定した。 その内容は22日付け文書で長谷川事務局長宛、提出された。
22日午後には読売ジャイアンツ球団の原沢敦球団副代表を通じて、ゴンザレス選手からB検体の分析要請があり、NPBアンチ・ドーピング特別委員会は直ちに手続きを取った。
24日午後、NPB医事委員会の増島篤委員長、長谷川事務局長は、清武代表、原沢副代表同席のもと、球団通訳を介してゴンザレス選手と面会した。
ゴンザレス選手は以下のような説明をした。
5月25日に手続きに則ってB検体の分析が行われ、同日午後7時過ぎ、A検体とまったく同じ物質が検出されたとの結果がNPBアンチ・ドーピング特別委員会に伝えられ、26日午前、長谷川事務局長が清武代表に電話で検査結果を伝達した。
上記の事実を総合的に判断し、5月26日の委員会において、頭書の制裁を決めた。
以上