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【コラム】開幕直前!2018年セントラル・リーグ展望

広島が球団史上初の3連覇なるか 追うのはDeNA、阪神、巨人

 セ・リーグの最大の注目点は広島が3連覇を遂げられるかどうか、だ。1979、80年に初のリーグ連覇を果たした広島だが、3連覇には至らなかった。セでは巨人だけの偉業に挑む今季、やはり投打に充実している広島を中心にペナントレースは進むだろう。

 野手は盤石だ。攻守の要となる田中広輔、菊池涼介、丸佳浩は脂が乗り切っており、さらに昨季終盤に右足首の骨折で戦線離脱した鈴木誠也が復活。オープン戦でも群を抜く力強い打球を飛ばしており、過去最高の数字を残しそうな予感が漂う。

 さらに昨季途中に支配下登録されたメヒアが、バティスタが故障離脱する間に実戦で豪打を連発。高卒6年目の美間優槻も急成長するなど、新戦力が台頭してますます隙がなくなった。投手陣でも高橋昂也がオープン戦防御率0.00の安定感を発揮し、アドゥワ誠もロングリリーフとして経験を積んだ。薮田和樹や岡田明丈らがオープン戦で不安定な投球を見せたが、彼らが復調すれば昨季同様にシーズンで他を寄せ付けない強さを発揮するだろう。

 広島の3連覇にストップをかけるのはDeNA、阪神、巨人になるか。昨季、3位ながらクライマックスシリーズを勝ち抜いて、日本シリーズに進んだDeNA。貴重な経験を積んで自信を手にし、1998年以来の優勝への意気込みがチーム内に満ちあふれている。

 昨季、10勝の濵口遥大、ウィーランドが出遅れているのが気がかりだが、主力の離脱が若手の成長を促すことになった。飯塚悟史、京山将弥がオープン戦で結果を残して、熾烈な先発ローテ争いを繰り広げることで投手力の底上げにつながった。野手でも新人の神里和毅が開幕スタメンを奪取。若手と主力がかみ合えば、頂点を狙える。

 阪神のカギを握るのは新助っ人のロサリオだ。四番に座る予定の大砲。キャンプ中は快打を連発し、多くの解説者がシーズンでの活躍に太鼓判を押した。しかし、オープン戦に入ると一転、大不振。ロサリオが日本の野球にフィットし、実力を発揮しなければ優勝は遠のいてしまう。阪神は不安定な先発投手陣も不安材料か。計算できるのはメッセンジャー、秋山拓巳、藤浪晋太郎くらい。優勝には小野泰己、才木浩人ら若手の覚醒が必要不可欠だ。

 巨人は上原浩治の復帰でブルペンが充実してきた。ケガなどで昨季を棒に振った澤村拓一も復活し、マシソン、カミネロを含めた勝利の方程式が先発陣をサポートする。さらに、待望の和製大砲・岡本和真の存在も大きい。高卒4年目のスラッガーはオープン戦で4本塁打、15打点。吉川尚輝も台頭し、中日から移籍の昨季の本塁打王・ゲレーロとともに打線を牽引してくれればV奪回も十分にあり得る。

 昨季5位の中日、6位のヤクルトは今季も苦しい戦いを強いられるか。中日はオープン戦で大野雄大、吉見一起が打ち込まれ、先発転向にトライした又吉克樹も結果を残せず。不動のクローザーとして期待された田島慎二も防御率16.88と不安がふくらむ内容となった。注目したいのは松坂大輔だ。日本球界の“至宝”の入団でキャンプから盛り上がりを見せた。松坂が復活できれば、有形無形の好影響をチームに与える。

 ヤクルトは打線が強力だ。一番・山田哲人、三番・バレンティンに配置するのが基本ラインで、オープン戦ではメジャーから舞い戻った青木宣親の四番起用もしきりにテスト。どのような打順を組むか楽しみだ。しかし、ヤクルトは投手陣が苦しい。小川泰弘、星知弥が故障で出遅れており、コマ不足が否めない。

 【文責:週刊ベースボール】