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【コラム】こだわりのフルイニング出場 “休まず”チームをVへ導く西武・秋山翔吾

 真ん中に入ってくるスライダーを見逃さなかった。7月8日、楽天戦(楽天生命パーク)。延長10回表、2点を勝ち越した西武はその裏、守護神のカスティーヨがつかまり、同点に追いつかれる。嫌な雰囲気が漂い始めた直後の11回表だった。一死から打席に入ったのは秋山翔吾。初球、左腕・高梨雄平が投じた真ん中低めのスライダーを見逃し1ストライク。続く2球目。初球より若干浮いたスライダーを強烈に叩いた。打球は高く舞い上がり、右翼席へ勝ち越し本塁打。この一発が決勝弾となり、西武は4対3で勝利し、2010年以来8年ぶりの前半戦首位ターンを決めた。

 「初球で球の軌道のイメージをつかんで、それに近い球を打てました。いいタイミングで出ましたね。本当に勝てて良かったです」

 今季も一番打者として勝利に貢献している秋山。7月8日現在、打率.346、13本塁打、49打点をマークし、柳田悠岐(ソフトバンク)、近藤健介(日本ハム)と激しい首位打者争いを繰り広げている。108安打はリーグトップで、年間200安打を超えるペースだ。15年にシーズン最多の216安打を放った秋山だが、チームは4位に終わった。しかし、今年は堂々の首位。安打を重ねるにしても、“重み”がまた違う。

 さらに、その15年から続けているのが1シーズンの全試合フルイニング出場だ。今季で4年目に入ったが、最初から最後まで試合に出続けることに秋山はこだわっている。

 「この記録はコンディション、成績がそろっていないとできませんから、自分の中では価値が高い。最後まで試合に出続けることに対して、高いモチベーションがあります。首脳陣から、最後まで勝利を預けられる選手になりたいですから。それが暑い中でもコンディションを整えることにつながり、ここまで記録を続けられている要因になっている可能性はあります。とにかく、フルイニング出場が邪魔にならないように、常にチームに必要とされる選手にならなければいけません」

 主将の肩書きは浅村栄斗が背負っているが、秋山も同様の役割を担っているのは間違いない。これだけの実績を築きながら、練習量はいまだに若手以上を誇る。日ごろのコメントにも後輩へのメッセージが込められていることが多く、背中で、言葉で成功の秘訣を示す、最高のお手本だ。

 今季、チームは所沢移転40周年のメモリアルイヤーを迎えており、是が非でも頂点に立ちたい。パ・リーグは楽天以外の5球団が勝率5割を超え、シーズン終盤に向けて大混戦が予想される。その中で背番号55の存在は大きい。秋山がバットで、姿勢で、力強くけん引して、チームを10年ぶりの優勝へ導く。

【文責:週刊ベースボール】