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【コラム】“ミスター超え”を果たした西武・源田壮亮 2年目のジンクスとは無縁の男

 獅子の背番号6が偉大な男の記録を軽やかに超えていった。7月11日のロッテ戦(メットライフ)、「二番・遊撃」でスタメン出場した西武・源田壮亮。いつものように、その名前が最後までグラウンドから消えることはなかった。8対4で勝利を飾った瞬間、新人開幕からの連続フルイニング出場が221試合に。前日の同カードで並んだ“ミスタープロ野球”長嶋茂雄(元巨人)を抜き、源田がプロ野球記録を樹立した。

 「偉大な方の記録を抜けて、うれしいです」と、はにかんだ笑顔で喜んだ源田。この試合では1試合5安打もマーク。「アマ時代も含めて初めてです」と驚いたが、前半戦終了時点で打率.290。打撃は昨年よりもプロの投手に慣れ、対応力が上がった印象がある。

 先輩の秋山翔吾は次のように証言する。

 「源田は流れを読みながら打席に立ってくれていますよね。一番の僕が早く打ってしまったら、ちょっと待つ。僕がちょっと待ったら、早く打つ。この“ギブアンドテイク”がいろいろなところでできる。それを体現できているのが、すごいと思います」

 強力打線の二番として、状況に応じたバッティングで打線の潤滑油となっている。

 自慢の足でも日本ハムの西川遥輝と並ぶリーグトップの25盗塁。その快足はチームに計り知れない好影響を与えている。再び秋山の言葉だ。

 「走塁で源田のように高水準のプレーができる人がいれば、みんなそれに追いつこうとする。乗り遅れるのは嫌ですから。会話の中でも『あそこは先の塁に行けたのでは』ということが出てくる。他人のプレーに厳しくなると、自分のプレーも、より一生懸命にやらなくてはいけなくなる。源田は若手ですけど、見本になってくれる選手です」

 さらに、定評のあった守備も進化。昨年は21失策を喫したが、今年は前半戦まででわずか4失策。「去年はイージーミスが多かったですし、目切りが早かったと自分でもすごく感じていました。『きちんと最後までボールを見て』ということを今一度しっかり意識して練習していました」と言うが、その成果がしっかりと表れている。

 オールスターでも存在感を見せつけた。7月14日、熊本で行われた第2戦。「八番・遊撃」でスタメン出場すると5回無死三塁で、先制の適時二塁打を放った。大分出身の源田が地元・九州でハツラツとしたプレーを披露して、見事MVPに輝いた。

 「びっくりしています。いい思い出になりました」

 昨年新人王を獲得したが、2年目のジンクスとは無縁の源田。10年ぶりの優勝を目指すチームにとって欠かせない存在だ。チャンピオンフラッグをつかみ取るそのときまで、源田はグラウンドに立ち続ける。

【文責:週刊ベースボール】