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【コラム】驚異のパワーでパ・リーグでは7年ぶりの40号超え 覚醒した山川穂高が西武10年ぶりVの使者となる

 頼れる四番のバットがチームをVへ加速させた。9月15日からの西武対ソフトバンクの天王山(メットライフ)。3.5ゲーム差で迎えた3連戦の初戦、山賊打線の四番を担う山川穂高が持ち前のパワーで鷹投手陣を粉砕した。

 「(5回に)1本打っていたので、良い感覚のまま打席に入れた」と高橋礼から8回に、この日2本目、2018年シーズン40本目となるアーチを左翼スタンドにたたき込んだ。パ・リーグでは2011年の中村剛也(48本)以来となる大台到達となり、さらに入団5年目以内の40本以上は1950年の別当薫、1963年の王貞治らに次ぐ史上5人目のことだった。

 「2位のソフトバンクを意識しまくっていきたい。意識せざるを得ないし。意識しないで勝つより、意識して勝ったほうがいいと思っています」

 戦前から首位攻防3連戦に懸ける特別な思いを口にしていた山川。その言葉どおり、初戦では相手のエース・千賀滉大を打ち砕き、2戦目も売り出し中の大竹耕太郎から2試合連続となる41号アーチ。直近の9月11日~16日までの成績も17打数8安打で打率.471、4本塁打、8打点。得点圏打率も驚異の.500と抜群の存在感で打線をけん引している。

 そんな急成長を遂げる男が、ここまでの試合の中で「理想に近い」と手応えをつかんだ一打がある。8月14日のオリックス戦(メットライフ)。この試合の6回にアルバースから放った32号2ランがさらなる飛躍へのきっかけになった。初球、外角高めのスライダーにタイミングを外されながらもしっかりと重心を残し、豪快にバックスクリーンに突き刺した山川。「打ったポイントは前で、タイミング的にはずらされていましたけど、スタンドに入った。あのホームランは僕にとってすごく大きな1本だった」と振り返った。

 バッターボックスではセンター方向を意識し、タイミングやポイントを少しでも狂わされた場合はレフトやライトに運ぶ。その打席の中でのミリ単位での感覚と技術を習得したことでフィールドを広く使えるようになり、多少何かがずれてもヒットまたはホームランにする確率を高められるようになった。

 このままチームが優勝すればMVPの最有力候補にも挙げられるが、大卒5年目の山川はこれまで1年間フルに戦い抜いたことはない。過去4年の最多出場が昨シーズンに記録した78試合。それだけに「1年間やったときに自分が最終的にどれくらい打てるのか、自分でも分からない。今までの参考記録が僕にはないので。だから目の前の1打席が勝負と毎日思っています」と1打席、1打席にすべての力を注ぐ。また以前、『週刊ベースボール』のインタビューの中でもこんなことを山川は口にしている。

 「自分の未来は自分の手で決める」

 己の可能性と力を信じ、レギュラーとして初めてつかむ優勝の喜び。マジック「11」も点灯し、いよいよ10年ぶりのパ・リーグ制覇に向けてチームもカウントダウンに入ったが、その中心には、大いなる可能性を秘めた26歳のスラッガーがいる。

【文責:週刊ベースボール】