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【コラム・交流戦見どころ】昨年はヤクルトが“優勝”もパが勝ち越し。今年もセの“逆襲”が焦点となる

 昨年、ヤクルトがセ・リーグでは巨人に続いて2球団目となる“優勝”チームに輝いたが、全体では59勝48敗1分けと9年連続でパ・リーグの“勝利”。通算でも1040勝920敗56分けとパが勝ち越しているだけに、やはり、セがどこまで逆襲できるかが焦点だ。

 昨年、勝率1位のヤクルトだが今年は交流戦前に泥沼の16連敗を喫し、チームは勢いを失ってしまった。先発が早期に崩れる展開が多く、中継ぎにしわ寄せが及んでいる。自慢の強力打線もつながりを欠くのが現状だ。それでも希望の光は存在する。昨年も交流戦前は5連敗が1度、6連敗が2度と、最下位で交流戦に突入したが、パを相手に快進撃を見せて12勝6敗、勝率.667で初めて頂点に立った。今年もその再現を狙いたい。

 そのヤクルトといきなり対戦するのは日本ハムだが、チーム状態は上がってきている。特に打線で清宮幸太郎の復帰が大きい。当初はDHのみの出場だったが、6月2日のオリックス戦では一塁でスタメン出場。外野の守備練習も行っており、幅広い起用法で打線のキーマンになってくれそうだ。さらに交流戦中盤には黄金新人・吉田輝星の一軍初登板も濃厚。令和を彩るスターたちの競演でも大きな注目を集めそうだ。

 貯金13でセの首位を走る広島は昨年、強打の西武と対戦したスタートの3連戦で26失点したのをきっかけに投手陣が崩れ、7勝11敗と交流戦を負け越した。しかし今年は、大瀬良大地、ジョンソン、床田寛樹、野村祐輔といるところに山口翔が加わり先発陣が充実、昨年より安定した戦いが見込めるだろう。今年もまず西武と対戦、続いて昨年の日本シリーズのカードであるソフトバンク戦と、第1週がヤマになりそうだが、ここをチームの勢いを持ったまま乗り切れるかがカギだ。

 昨年、広島投手陣を粉砕した西武は今年もパ1位の269得点と強力打線が健在。特に四番の山川穂高がここまで23本塁打と昨年以上のペースで本数を積み重ねている。昨年は交流戦で5本塁打と山川にしては物足りない数字に終わった。「シーズン50本塁打」を宣言しているだけに、今年は交流戦でも勝利を呼び込む一発を量産したい。

 5月31日からのソフトバンクとの首位攻防戦で3連勝し、パの首位に立った楽天。昨年は交流戦で6勝12敗と大きく負け越し、最下位に沈んだ。交流戦期間中に梨田昌孝監督が辞任を表明するなど苦い思い出しか残っていないが、今年は好調な打線がエース・則本昂大不在の投手陣をカバーしており、セ相手に巻き返しは十分に期待できそうだ。特に本塁打数ではブラッシュが16本、浅村栄斗が13本と、新戦力が打線のけん引役となっている。

 調子が右肩上がりの楽天といきなり激突するのは巨人だ。原辰徳監督第2次政権下では2012年、14年と2度の優勝を誇り、その後のリーグ優勝につなげているが、以降は11、7、10、7位と振るわない。特に現状はエース・菅野智之が腰の違和感のために二軍調整中で、ヤングマン、新人の髙橋優貴も交流戦開幕を前に二軍降格するなど、先発陣は開幕時点と大幅に入れ替わり、指揮官も立て直しに腐心している。一方で攻撃陣は得点数、チーム打率がセ1位。交流戦も打ち合いが予想されるが、四番・岡本和真が打率.250を前後している点は気掛かり。上位進出のカギを握る存在と言える。

 セ2位で交流戦に突入した阪神。チーム防御率3.49と投手陣が充実しており、パ相手にも投手陣を前面に押し出した守り抜く野球で挑む。また、一番を打つ新人の近本光司や3年目で四番を任されている大山悠輔が中心の若虎打線がどのような活躍を見せるかも楽しみ。昨年の交流戦は6勝11敗1分けで11位に沈んだが、先頭に立ってチームを率いる矢野燿大監督の下、今年は躍進を目指す。

 阪神と開幕カードでぶつかるロッテは通算で勝率.547、昨季も11勝7敗で駆け抜けるなど交流戦は得意の舞台だ。今年はレアードの加入やZOZOマリンのホームランラグーン設置などで得点パターンにバリエーションが生まれた。四球や盗塁を絡めながら粘り強くランナーをため、長打で大量点を生み出す場面が増えている。レギュラークラスに故障者が続出しているのは不安材料だが、種市篤暉、岩下大輝の若き右腕が球威十分の直球、フォークで強気に攻めていければ、チームは波に乗るはずだ。

 ロッテを上回る通算勝率.627を誇り、交流戦で7度“優勝”しているソフトバンク。昨年も4位ながら11勝7敗と13年から勝ち越しを続けているが、今年は交流戦通算打率.327、15、17年と2度のMVPに輝いた柳田悠岐がケガでリハビリ中だ。代わりに5月から調子を上げてきたデスパイネとグラシアルのキューバコンビがカギを握る。特に自身初の交流戦となるグラシアルの大暴れに期待がかかる。また、先発投手陣ではバンデンハーク、和田毅が満を持して一軍復帰。ともに開幕カードの中日戦での登板が予想されており、復帰白星でチームを勢いづけたい。交流戦通算24勝の和田は、杉内俊哉の歴代最多26勝超えなるかも注目だ。

 その中日のストロングポイントは、中継ぎ陣、特に試合終盤の安定感にある。150キロ助っ人コンビのR.マルティネスとロドリゲスまでリードの状況でバトンをつなげば勝率はほぼ100パーセントに近い。ソフトバンクとの開幕シリーズで必勝パターンを駆使して勝利をつかみ、波に乗りたい。先発マスクをかぶることが多い加藤匠馬は、“加藤バズーカ”と呼ばれる球界屈指の強肩捕手で、交流戦最初のカードでは“甲斐キャノン”甲斐拓也を擁するソフトバンクとの対戦で“バズーカvs.キャノン”は見逃せない。

 交流戦が鬼門となっているのはDeNAだ。過去3年の成績を振り返ってみても18年=8勝10敗、17年=9勝9敗、16年=7勝11敗と負け越し。15年は3勝14敗1分けで、勝率.176と交流戦における史上最低勝率という不名誉な記録も残している。今年に関しては先発投手がそろってきているのが明るい材料。6勝でハーラートップの今永昇太を筆頭に、濵口遥大、東克樹、上茶谷大河、大貫晋一が並ぶ。特に上茶谷、大貫の新人2人には、初対戦となるパ球団が手こずる可能性もある。

 オリックスはDeNAとの対戦で交流戦をスタートさせるがチーム打率はリーグワーストの.220。3割打者は一人もおらず、開幕から固定されている打順はなく、オーダは日替わりが続く。吉田正尚が11本塁打と気を吐くも、マークが集中して四球は38を数えるだけに、背番号34の前後の打者が状態を上げてこないと、得点力アップは見えてこない。また、今年は機動力を重視して45盗塁と足を使った攻撃を見せる一方で、犠打失敗が目立つ。セのホームでの試合では投手も打席に立つとあって、より効率的な攻撃が求められる。得点力不足に悩むだけに、交流戦では、小技の徹底が欠かせないだろう。

【文責:週刊ベースボール】