プロ野球80周年記念事業の一環として、小学校や地域の公園に壁当て遊び用の壁を寄贈する事業、「NPB 未来の侍プロジェクト」の発表記者会見が21日、NPB事務局で行われました。 会見には、熊崎勝彦コミッショナーをはじめ、広島東洋カープから梵英心選手と前田健太選手、東京ヤクルトスワローズから森岡良介選手と中村悠平選手が参加、それぞれ「壁当て」の思い出を語り、実演を行いました。
壁の寄贈先は公募により決定(詳細は後日発表)し、 まず本年度は、12球団のフランチャイズ地域に1基ずつ計12基を寄贈し、将来的には47都道府県に1基ずつの設置を目指します。
事業名の「NPB 未来の侍プロジェクト」は、プロ野球、また侍ジャパンが、子供たちのあこがれであってほしい。その思いを込めて、野球少年・少女をはぐくむ小学校、あるいは地域の公園に、「壁当て遊びを行える壁」を寄贈して、低年齢層児童を中心に、野球への関心や楽しさを体験するきっかけづくりをしたいと考えています。
また、一般社団法人日本プロ野球選手会の協力を受けてこの事業を進め、贈呈の際には、現役選手らが参加して壁あて遊びのイベントも合わせて開催していく計画です。
この壁の寄贈事業は、球界関係者が決意をもって野球の普及と向き合う事業として始めるもので、野球のすそ野を広げていくことこそが、関係者の念願です。壁をそのシンボルとして、今後も様々な普及活動を進めていきたいと考えています。
今年で80周年、昔の先輩方のおかげで今年プロ野球80周年となりました。それを踏まえて「壁当て」のプロジェクトが立ち上がりますが、今後のプロ野球選手が出てくるために、このような場所、機会が与えられ、たくさんのプロ野球選手が誕生してくれればと思っています。
僕自身も幼いころから壁当てをしてきましたが、現在でも場所、時間があれば壁当てをするときもあります。今、野球をやっているこども、やっていないこどもたちを、これを機会に野球を好きになってもらい、今後90周年、100周年と続くと思うので、プロジェクトにどんどん力を出していきたいと思っています。
プロ野球が80周年ということで、先代の皆さまのおかげで、僕たちは今、日々素晴らしい環境の中でプレーができています。そのような意味でも、これからプロ野球を目指しているこどもたちのために、良い環境を作っていけるように現役の選手たちで頑張っていきたいと思います。
僕もこどものころ、近所にいい壁があり、投手を始めたころは目印をつけてコンロールを磨く練習をしたり、相手がいないときは一人で壁当てをして練習していました。この度のプロジェクトで壁を作るので、こどもたちには時間があるときに練習してもらって、一人でも多くのプロ野球選手が生まれてきてくれれば嬉しいです。
僕たちのホームグラウンドの神宮球場はもともと学生しか使ってはいけないという認識があったようで、それを先輩方の力で使わせてもらえるようになり、今はホームグラウンドとして使わせてもらっている歴史があるので、先輩方に感謝して、これからも試合をしたいと思う。
壁当ては僕も家の壁に向かってしていたが、よく親に怒られて、親がいない時にしていました。今回の壁の素材も近隣住民に迷惑がかからない素材のようなので、子供たちにたくさん壁を使ってもらってボールを握る機会をたくさん作ってほしいなと思います。
自分がまずこのような舞台に立たせて頂いていることから、(プロ野球の)歴史がつながっていることを強く身をもって感じています。これまで数々の先輩方が築かれてきた野球の歴史を今後僕たちが引き継いで背負っていかないといけないと、同時に強く思っています。
壁当ては今回のプロジェクトを機に野球をする子が一人でも多くでてきてくれたらなと思います。