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野球伝来150年について

野球は、お雇い外国人教師として来日した米国人、ホーレス・ウィルソンによって、1872年(明治5年)に日本に伝えられました。
2022年は、ウィルソンによる野球伝来から150年の節目の年にあたります。
ウィルソンは1872年、第一番中学(現・東京大学)で英語や数学を教えるかたわら、生徒に野球を教えました。翌年、校名が開成学校となり、立派な運動場ができると、攻守に分かれて試合ができるまでになりました。これが「日本の野球の始まり」といわれています。
ウィルソンが伝えた野球は、同校予科だった東京英語学校(後に大学予備門、第一高等学校)、その他の学校へと伝わり、そこで野球を体験した人達が中心となって野球は日本全国へと広まっていきました。
その功績から2003年、ウィルソンは野球殿堂入りし、開成学校のあった場所(現・学士会館)に「日本野球発祥の地」のモニュメントが建立されました。
(野球殿堂博物館)

記念碑

【備考】

  1. 1)1872年以前の歴史的な事実としては、その前年の横浜における「米軍艦コロラド号船員対横浜在住の外国人」の試合や、1872年に米国内で試合を行った日本人軽業師の一団「ロイヤル江戸劇団」の記録がありますが、野球殿堂博物館は、「伝わり」、「広まっていった」という観点から、ウィルソンによる伝来を起点としています。
  2. 2)1896年(明治29年)7月19日付の新聞「日本」に掲載された正岡子規の書いた記事に対し、同22日付に掲載された“好球生”の投書などが、ウィルソンによる伝来の根拠となっています。
  3. 3)伝来について、「100年」の際は1873年(明治6年)を起点として1973年に記念企画が開催されましたが、現在では1872年(明治5年)説が主流となっていることから、2022年が「150年」となります。