聖地・名所150選

大阪府高校野球発祥の地記念公園（旧豊中グラウンド）

高校野球の聖地といえば甲子園球場だが、1915年、第1回全国中等学校優勝野球大会（現在の全国高校野球選手権大会）が誕生したのは、当時関西唯一の運動場であった大阪府豊中の豊中グラウンドであった。豊中グラウンドは1910年に開通した箕面有馬電気軌道（現在の阪急電鉄）が、沿線の集客のため1913年5月に建設したもの。赤レンガの外壁に囲まれたグラウンドは2万平方メートルと広く、当時としては日本一の設備を誇った。第1回の出場校は10校で優勝は京都二中（現・鳥羽高）だった。グラウンドの外周はレンガで囲われていたが、その一部は今も住宅地の塀として残っている。観客の輸送問題もあり第3回大会の1917年から1923年までは鳴尾球場で行われ、甲子園の利用は1924年からだった。1988年に跡地の北側に「高校野球メモリアルパーク」が作られ、2017年の再整備により「高校野球発祥の地記念公園」となった。