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【パCSファイナルS回顧】横綱相撲でソフトバンクが日本ハムを“3タテ”、4年ぶりの日本シリーズへ小久保監督「強い決意を持って挑む」

「2024 パーソル クライマックスシリーズ パ」ファーストステージで3位・ロッテを2勝1敗で下した2位・日本ハムと1位・ソフトバンクの対決となったみずほPayPayでのファイナルステージ。ソフトバンクがアドバンテージの1勝を含む4勝0敗で日本ハムを下して、4年ぶりの日本シリーズ進出を果たした。

 レギュラーシーズンでは日本ハムに13.5ゲームの大差をつけて独走優勝を成し遂げたソフトバンク。ケガで戦列を離れていた柳田悠岐、近藤健介が復帰し、打線は“完全体”でファイナルステージに挑むことになった。初戦は2回に正木智也の適時打で幸先よく先制。直後の3回に同点に追いつかれるも、その裏、山川穂高の適時二塁打で勝ち越す。4回には今宮健太、5回には栗原陵矢にソロ弾が飛び出して着実に加点。8回には山川のダメ押しソロ弾も飛び出した。投げては先発の有原航平がテンポのいい投球で7回81球6安打2失点の好投。ともに今季14勝で最多勝に輝いた日本ハム先発の伊藤大海との投げ合いを制した。5対2の完勝に小久保裕紀監督は「(有原は)エースらしい堂々としたピッチングだった。先制後、効果的なホームランが随所に出たので全体的には試合を優位に運べました」と満足げな表情を浮かべた。

 第2戦もソフトバンクが強さを見せた。初回、一番・万波中正、二番・清宮幸太郎の連続二塁打で日本ハムに1点を先制されるも、その裏、四番・山川の左前適時打で同点に追いつくと、続く近藤が右翼席へ特大アーチ。「いい集中力で自分のバッティングができました」と五番の自画自賛の一撃であっという間に逆転した。1点差に迫られた直後の2回には、一死三塁から周東佑京の犠飛で日本ハムを突き放す。序盤は不安定だった先発のモイネロは6回まで8安打を浴びながら2失点にまとめる粘りの投球で追い上げを許さない。ソフトバンクは5回に山川のソロ弾、6回に柳田の押し出し四球、そして7回には山川が再びソロ弾と着実に加点して、日本ハムの反撃意欲をそいでいく。リリーフ陣は7回から杉山一樹、ヘルナンデス、オスナと1イニングずつの無失点リレーを見せて7対2で完勝。日本シリーズ進出に王手をかけた小久保監督は「もちろん一気に行きたい」と“3タテ”を視野に入れた。

 第3戦もまずソフトバンクの主軸が役割を果たした。初回、二死一塁から山川が右中間へ適時二塁打を放ち先制すると、さらに二死二塁から近藤が右翼へ適時二塁打。第2戦に続き四、五番が鮮やかに仕事を果たす。3回に伏見寅威のソロ弾、万波の適時打で同点に追いつかれたが、4回に二死一、三塁から周東が勝ち越しの適時打を左前に運んだ。「初戦から何回もチャンスで回してもらった。何回もやられるわけにはいかないと思いました」(周東)。1点リードを投手陣が必死に守る。先発のスチュワート・ジュニアが5回2失点でマウンドを降りると、6回は尾形崇斗、7回は杉山が日本ハム打線を三者凡退に抑え込む。8回、9回はともに3連投となるヘルナンデス、オスナがマウンドへ。助っ人リリーバーも得点を許さず、ソフトバンクが3対2で勝利。3連勝でソフトバンクがCSファイナルステージ突破を決めた。

「非常に日本ハムは強い相手でした。初戦がポイントだと思ったところで、エース・有原で取れた。それで非常にいい流れでこのシリーズに入れたと思います」と勝因を語った小久保監督。投打がかみ合った戦いは王者にふさわしかったが、戦いはまだ終わらない。「今日の喜びは今日の喜びとして、しっかり切り替えて日本シリーズの準備をしたい。日本一になる、その強い決意を持って挑みたいと思います」と頂上決戦を見据えた。

【文責:週刊ベースボール】