セントラル、パシフィック両リーグが第三者公式表彰として制定しておりますスカパー!ドラマティック・サヨナラ賞 年間大賞(協賛:スカパーJSAT株式会社、以下「本賞」)の今年度の受賞選手が、セ・リーグは東京ヤクルトスワローズの西浦直亨選手、パ・リーグは千葉ロッテマリーンズの井上晴哉選手に決定いたしました。
本賞は、レギュラーシーズンを通じて最も劇的なサヨナラ本塁打、またはサヨナラ安打などを放った選手(セ・パ両リーグの各1選手)に贈られる賞です。「最後の一球まで何が起こるかわからない」と言われる野球というスポーツの象徴的なプレーであるサヨナラ打を称える本賞は、プロ野球全12球団公式戦全試合を放送し、ファンのみなさまの胸が熱くなるゲームを最後までお届けしているスカパー!の想いと連動した賞であり、今シーズン記録されたセ・リーグ17試合、パ・リーグ18試合のサヨナラゲームの中から、「最も劇的な一打」を選出しています。受賞両選手にはそれぞれオリジナルトロフィーと賞金200万円が贈られます。
西浦選手は、6月25日(木)神宮球場で行われた対阪神タイガース3回戦、1点を追う9回2死1、2塁の場面で左翼席へ値千金の代打逆転サヨナラ3点本塁打を放ち、チームに劇的な勝利をもたらした。
東京ヤクルト高梨投手、阪神秋山投手が先発したこの試合は7回を終わって0対0の投手戦となった。均衡を破ったのは阪神梅野選手。8回表、無死フルカウントからレフトスタンドへ今季1号となる先制本塁打を放った。迎えた9回裏、阪神は守護神藤川投手をマウンドに送り逃げ切りを図るが、東京ヤクルトは四球と安打で2死1、2塁のチャンスを作ると、高津監督は井野選手の代打として西浦選手を送った。無観客で静寂に包まれる緊迫した場面で2球目の直球を強振すると打球は左翼席へ飛び込み、チームの5割復帰を決める値千金の一打となった。
サヨナラ本塁打は自身初、代打逆転は球団にとって2010年川本選手以来、10年振り5人目の快挙。
井上選手は、10月13日(火)ZOZOマリンスタジアムで行われた対東北楽天ゴールデンイーグルス19回戦、同点で迎えた9回裏1死1塁の場面で右中間を破るサヨナラ二塁打を放った。
首位福岡ソフトバンクを猛追し、負けられない戦いが続く千葉ロッテだが、この試合は5回を終えて0対3とリードを許す苦しい展開となった。しかし6回以降1点ずつ返し8回を終え3対3の同点に追いつく。同点で迎えた9回裏、1死から福田秀選手がレフト前へ安打を放ち出塁すると、井上選手が打席に立つ。10月上旬に新型コロナウイルス感染のため主力選手が多数離脱した千葉ロッテの中で、残された主力としてチームを引っ張って来た井上選手。
この試合の打順は、長く任されていた五番からが七番に下がり、ここまで3打数無安打と苦しい状況であったが、カウント0-1からの2球目を振りぬくと打球は右中間を真っ二つ。一塁走者の福田秀選手が一気にホームに還り、劇的なサヨナラ勝利となった。二塁ベース上で仲間からもみくちゃにされた井上選手の目には涙が溢れていた。