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【コラム・交流戦見どころ】ヤクルト、西武が交流戦も旋風起こすか、ソフトバンクは10度目の優勝目指す

「日本生命セ・パ交流戦2026」は5月26日に開幕し、6月14日まで計108試合の熱戦が繰り広げられる。過去20回の通算成績でパ・リーグが1369勝1217敗78分と大きく勝ち越し。昨年はソフトバンクが12勝5敗1分で9度目の交流戦優勝を飾り、上位6球団をパ・リーグが独占した。交流戦の成績によって、両リーグの順位が大きく変動する可能性がある。今年は戦前の下馬評を覆して首位争いを繰り広げるヤクルト、西武のほか、ソフトバンクが得意の交流戦で一気に上昇気流に乗るか。各球団の戦いぶりから目が離せない。

 セ首位の阪神は村上頌樹、才木浩人、髙橋遥人と3人の大黒柱が安定した投球を続けている。特に髙橋は今季4完封を飾るなど5勝0敗、防御率0.99をマーク。パの強打者相手にどのような投球を繰り広げるか楽しみだ。打線は森下翔太、佐藤輝明、大山悠輔の和製クリーンアップに加え、ドラフト1位の立石正広の活躍もカギを握る。故障で出遅れたが、5月24日の巨人戦(東京ドーム)でプロ初アーチを放つなど「伝統の一戦」の3連戦で14打数7安打5打点と大暴れ。昨年圧倒的な強さでリーグ制覇したが、交流戦は8勝10敗と負け越している。今年はパ相手に強さを証明できるか。

 セ2位のヤクルトは昨年の最下位から大きく躍進。池山隆寛新監督が就任し、豪快かつきめ細かい野球で白星を積み重ねている。今季の犠打は5つのみだが、盗塁やヒットエンドランなどで相手バッテリーを揺さぶり一気に大量得点を奪う。投手陣はリーグトップの6勝をマークしている山野太一、5勝の松本健吾が左右のエース格になっている。昨年は交流戦で5勝12敗1分と大きく負け越して12球団最下位に。今年は最初のカードとなる西武戦で勢いに乗る戦いを見せたい。

 セ3位の巨人はエースの山﨑伊織が右肩のコンディション不良で一軍登板がないが、ドラフト1位左腕の竹丸和幸が5勝と奮闘。救援陣もドラフト2位の田和廉が防御率1.59と稼働し、田中瑛斗、大勢、マルティネスと「勝利の方程式」は強固だ。交流戦は通算221勝209敗14分とセ・リーグの球団で唯一勝ち越しているが、近年は苦戦しているシーズンが目立つ。昨年は6勝11敗1分で、オリックス、ロッテに同一カード3連敗を喫した。今年はリーグ5位の141得点とつながりを欠くため、打棒爆発に期待したい。

 セ4位のDeNAは大黒柱の牧秀悟が4月下旬から「右太腿裏の肉離れ」で離脱したことが響き、波に乗り切れない戦いが続いているが、度会隆輝、勝又温史と若手の台頭が目立つ。投手陣では守護神・山﨑康晃の復活が明るい材料だ。直球にキレを取り戻し、12セーブをマーク。交流戦は通算186勝247敗11分と大きく負け越しているが、23年に初優勝を飾るなど近年は上位に食い込むシーズンが増えている。23勝48敗3分と苦手にしているソフトバンク戦で意地を見せたい。

 セ5位の広島は昨年の交流戦で9勝9敗とセ球団の中で唯一、負け越さなかった。小園海斗が打率.365をマークし、ファビアンが打率.329、4本塁打とバットが振れていた。今年はともに打撃不振に苦しみ、ファビアンは4月下旬にファーム降格したが、交流戦で復活できるか。借金6を抱えているが、佐々木泰、持丸泰輝、ドラフト1位の平川蓮など若手が台頭している。DeNAと同様でソフトバンクに相性が悪く、過去にカード勝ち越しのシーズンが一度しかない。交流戦で勢いに乗るためにも今年は意地を見せたい。

 セ6位の中日は開幕戦の広島戦で4点リードの9回から逆転負けを喫すると、その後も低空飛行が続いている。大野雄大、柳裕也が先発ローテーションで奮闘しているが、エースとして期待される髙橋宏斗が1勝6敗、防御率4.32とピリッとしない。交流戦は23年に3試合登板で史上5人目の防御率0.00を達成。24年も3試合登板で防御率0.47の好成績を挙げている。今年も復調のきっかけをつかめるか。低迷の要因になっている救援陣の再整備も大きなポイントになりそうだ。

 パ1位の西武は桑原将志、石井一成、カナリオ、林安可、ドラフト1位の小島大河と新戦力の加入で選手層が厚くなり、故障者が出てもチーム力が落ちない。打撃好調のネビン、現役ドラフトから移籍2年目の平沢大河が打線の核になり、髙橋光成の復活も好材料だ。ドラフト2位左腕の岩城颯空もリーグトップの16セーブと守護神として申し分ない働きを見せている。髙橋、平良海馬、隅田知一郎、武内夏暉、渡邉勇太朗、ワイナンス、菅井信也、佐藤爽と先発のコマが豊富で、打線も活発な戦いぶりを見ると交流戦で球団史上初の優勝を十分に狙える。

 パ2位のオリックスは、左右のエースと期待された宮城大弥と山下舜平大がともに肘のケガで長期離脱している中、九里亜蓮、エスピノーザ、新外国人右腕のジェリーが先発の核として稼働している。野手陣では主軸を担っている太田椋が死球による右ふくらはぎ打撲で5月22日に登録抹消された。今季頭角を現した渡部遼人を筆頭に若い力の台頭が渇望されている。ホームで18勝4敗と圧倒的な強さを見せており、交流戦でもセ相手に白星を積み重ねていきたい。

 パ3位のソフトバンクはリーグ3連覇に向けて波に乗れない戦いが続いているが、得意の交流戦で一気に勢いに乗りたい。昨年は12勝5敗1分で9度目の交流戦優勝に輝くなどセ相手に圧倒する戦いが代名詞となっている。通算263勝162敗19分で勝率.619と12球団で唯一の勝率6割超え。今年はシーズン途中にトレードで加入した山本祐大の存在も心強い。DeNAの正捕手として活躍し、セの打者の特徴を知り尽くしている。攻守で活躍が楽しみだ。

 パ4位の日本ハムは2年連続2位からV奪回を目指すシーズンだったが、ソフトバンクとの対戦成績で0勝8敗と大きく負け越したのが響き、借金3で交流戦に突入する。ただ、エースの伊藤大海が復調し、打線もリーグトップの199得点と活発だ。交流戦は最初のカードとなる阪神戦がポイントになる。敵地・甲子園で難敵を圧倒できれば、一気に流れを変えられる可能性がある。豊富な先発陣をどのように運用するか、新庄剛志監督の起用法が注目される。

 パ5位のロッテはエースの種市篤暉が4月下旬に左アキレス腱断裂の大ケガで戦線離脱。小島和哉、ジャクソンのほか、若手成長株の田中晴也、廣池康志郎、木村優人、ドラフト2位左腕・毛利海大が一本立ちしてほしい。野手陣も藤原恭大が右肩関節前方亜脱臼で離脱したため、新たなリードオフマンの台頭が求められている。交流戦を得意にしており、通算226勝199敗19分。勝率.532は12球団トップのソフトバンクに次ぐ数字だ。今年も交流戦で巻き返しを図る。

 パ6位の楽天は平良竜哉、佐藤直樹、辰己涼介と上位を打つ3人がチャンスメークで活躍しているが、助っ人外国人たちの打撃不振が影響してリーグワーストの146得点。ポイントゲッターが稼働しなければ苦しい。日本球界に復帰した前田健太が開幕から未勝利で5月21日に登録抹消に。コマがそろっていると言えないが、交流戦歴代4位タイの26勝をマークしている41歳右腕・岸孝之がファームで好投を続けており、一軍昇格となれば頼もしい。若手、中堅、ベテランが一体となって巻き返しを図る。

【文責:週刊ベースボール】