セ・リーグのCSファイナルステージは、阪神がリーグ優勝を果たした王者・巨人を4連勝で破りSMBC日本シリーズ2014の出場を決めた。
今季のセ・リーグは波乱ばかりだった。巨人、阪神、広島東洋が優勝争いを繰り広げるも、9月の中旬には巨人の独走状態で一気に優勝まで駆け上がり3連覇。さらにシ烈な2位争いは最終戦までもつれ込み、144試合目に広島東洋が巨人に敗れると、すでに全日程を終えていた阪神が0.5差で2位を確定させた。
CSに入ってからの阪神はとにかく強かった。ファーストステージでは昨季連敗を喫した広島東洋が相手。初戦は広島東洋のエース・前田健太に決定機を欠いたが、阪神は6回にベテラン・福留孝介がバックスクリーンへのソロ本塁打を放つとこの1点を守り抜いた。第2戦はお互いに一歩も譲らぬゼロ行進が続き、0対0のまま12回表規定によるコールドゲーム引き分けで、ここまで1点も失うことなく、球団史上初のCSステージ突破を決めた。
巨人とのファイナルステージでは打線が勢いを取り戻し、四番・ゴメスの2ランなどで3点を先制し優位に立った。投げては2年目の藤浪晋太郎が7回1失点の好投でCS初勝利。20歳6カ月での勝利はリーグ最年少記録である。第2戦でも勢いに乗る阪神が3回に2点、5回にも3点を奪う猛攻を見せると、この日2安打の大和が8回の守備で右中間を抜けようかという当たりをジャンピングキャッチ。先発の岩田稔も7回2失点の粘投をみせて連勝した。第3戦では巨人に先制を許すも、6回にゴメス、福留の適時打で同点。7回にはこの日で3戦連続マルチ安打とした鳥谷敬の二塁打から、ここでもゴメスが決勝2点打を放ち、逆転勝ちで一気に王手をかけた。第4戦でも勢いは止まらず、初回にマートン、福留の二者連続本塁打で4点を先制すると2回にも西岡剛の2ラン本塁打で加点、9年ぶりの日本シリーズ進出を果たした。MVPにはシーズン終盤から11連投の守護神・呉昇桓が選ばれた。