3年ぶりの日本一を目指す福岡ソフトバンクは、シーズン、CSを通して接戦を勝ち上がってきた勝負強さを持つ。
さらに2011年の優勝時を知るメンバーも健在で、経験値の高さでは圧倒的だ。
打撃陣は柳田悠岐、中村晃、内川聖一、李大浩、長谷川勇也の5人が打率3割超えであり、つなぐだけではなく、一発がある選手も多い。柳田の積極姿勢はもちろん、豪快なスイングから放たれる一発にも期待だ。CSファイナルでは初回先頭打者弾も放っており、立ち上がりから要注意人物として警戒されることは間違いない。シーズン終盤に右足首の故障でスタメンから外れた長谷川は、代打としてもその存在感は光っており、ベンチにいるだけでも脅威となる存在だ。さらにリーグ優勝時に決勝打を放った松田宣浩、CSファイナル第1戦でサヨナラ打を放った吉村裕基など勝負強さを兼ね備えている選手も多い。
守備では遊撃手の今宮健太、明石健志の存在も見逃せない。確実にアウトを重ねていくことで、攻撃へと流れをつなげていく。
投手陣はエースの攝津正がシーズン終盤から調子を落としていることが気がかりだが、投手陣の大黒柱としてフル回転の活躍をしているのが大隣憲司だ。CSファイナルの初戦を任されると、中4日で登板したファイナル最終戦でも先発し7回無失点と安定したピッチングで試合を作った。短期決戦では特に必要となる精神的、肉体的なタフさを兼ね備えていることも心強い。
後ろには森唯斗、五十嵐亮太、サファテと安定したリリーフ陣が待ち構えており、先発投手陣は6回までを投げ切ることに全力を注ぐことができるため負担はより軽くなる。たとえ誰かが崩れても森福允彦がいる。走者がたまった場面でも、マウンドに上がればピシャリとゼロ封するその背中は頼りになる存在だ。苦しい試合を勝ち抜いてきたチームの結束力で負けなしの阪神に土をつけるつもりだ。