日本プロフェッショナル野球組織(NPB)では、野球規則委員会が「二段モーションなどは不正投球とする」という見解を示したことから、 2005年4月26日の実行委員会でこれを承認し、同7月23日の12球団監督会議で2006年シーズンから野球規則通りに運用することを確認しました。
野球規則8・01(a)ワインドアップポジション(b)セットポジションでは「投手は、打者への投球に関する動作を起こしたならば、中途で止めたり、変更したりしないで、その投球を完了しなければならない」と記載されています。
日本では1995年ごろから、1度下した自由な足を、再び上げた後に投球を始める投手が現れました。 その際に審判員からその投法に対して注意はありませんでした。 1996年1月にこういった投法について是非が問われましたが、「攻撃側チームからクレームがない」「日米審判員交流で来日したMLB審判員が容認した」などの理由から規制されることなく、 明確な決定のないまま時間が経過しました。
その際に「二段モーションは不正投球」と明確にしていれば、今回の判断を下す必要がなかったことは間違いありません。 しかしながら、2005年シーズンまで日本のプロ野球では容認されていますので「二段モーション」のテクニックを身に着けている投手が「悪いこと」や「ずるいこと」をしている訳ではないことはご理解していただきたいと思います。
日本のプロ野球も、オリンピックへの参加や「KONAMI CUP アジアシリーズ2005」の開催などで国際化が進み、さらには野球の世界への普及・発展を目指しています。 日本のプロ野球がアジア、そして世界に対しても、野球規則通り「正しい野球」を行っているという模範を示す立場にあります。 今後も日本のプロ野球が高度な技術や実力を示すとともに、規則面を含めてあらゆることで子供たちやアマチュア選手の模範となるために、今回の決断に至った次第です。
ファンの皆様および日本のアマチュアなど野球に関する諸団体の方々に対して、今回の判断へのご理解のほどをよろしくお願いいたします。