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日本野球機構オフィシャルサイト

2017年プロ野球ファーム日本選手権

ゲームリポート

ファームでも“逆転のカープ” 26年ぶり出場で広島が初の日本一

 10月7日、真夏のような太陽が降り注ぐ晴天のKIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎で、「2017年プロ野球ファーム日本選手権」が開催された。二軍の日本一を決める特別なワンマッチに登場したのは、大会連覇を狙うイースタン・リーグ王者の巨人と、1991年以来26年ぶりにウエスタン・リーグを制した広島だ。

 イースタンで9勝を挙げて最多勝利投手賞に輝いた今村信貴(巨人)、新人でウエスタン2勝負けなしの高橋昂也(広島)と両左腕が先発した試合は、序盤3回までは投手戦の様相を呈していたが、中盤以降は大きく試合が動くことになる。

 先手を取ったのは巨人だった。4回裏、一死から二番の吉川尚輝が四球を選ぶと、三番・山本泰寛の左中間を破る二塁打で一気にホームを駆け抜けて1点を先制。6回裏には昨年の同大会でMVPを獲得している岡本和真が、左中間スタンドに突き刺す2大会連続のアーチでさらに1点を追加する。

 巨人に傾きかけていた流れを、広島が引き戻したのが7回表だ。巨人がここまで散発2安打と好投していた今村から高木勇人にスイッチしたその代わり端を攻める。先頭の堂林翔太の痛烈な左前打が反撃開始の合図。続くメヒアが四球を選び、無死一、二塁から五番の小窪哲也が左翼前に適時打で1点差とすると、美間優槻の投前への内野安打で同点に。極め付きは新人の八番・坂倉将吾だ。一死一、二塁から投手が森福允彦へと代わった初球を思い切りよく振り抜くと、打球は右翼席へ飛び込む3点本塁打に。この回、一挙5得点のビッグイニングとし、“逆転のカープ”が試合をひっくり返した。

 逆転に成功した広島は7回裏から勝利への継投に移る。7回は辻空が1イニングを3人で、8回は戸田隆矢が吉川尚に安打を許したものの、後続をきっちりと断って無失点でリレー。最後は藤井皓哉が四番から始まる巨人打線を三振2つ、内野ゴロ1つと完ぺきに締めて、ファーム日本選手権初優勝を飾った。

 試合後、選手たちの手によって7度宙を舞った水本勝己監督は「カープ初の日本一ということで、うれしいです。(高卒)1年生バッテリーの高橋昂、坂倉が良い経験をさせてもらい、いま持っているすべての力を出してくれました。(坂倉の本塁打は)ナイスバッティングです」と喜びを語った。

 投手陣を懸命にリードしつつ、7回表には勝ち越しの3点本塁打を放ち最優秀選手賞(MVP)に輝いた坂倉は「(本塁打は)初球を振ろうと思って打席に入った結果。(高橋)昂也も調子が良くはなかったのですが、何とか僕が引っ張ろうと思っていました。良かったです」と満面の笑顔を見せた。なお、優秀選手賞には広島の先発で6回3安打2失点の高橋昂と、巨人の先発で6回散発2安打無失点の今村が選ばれている。

2017年プロ野球ファーム日本選手権

2017年10月7日(土)
宮崎サンマリン ◇開始 13:02 (3時間4分) ◇入場者 6,225

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
広島東洋カープ 0 0 0 0 0 0 5 0 0 5 7 0
読売ジャイアンツ 0 0 0 1 0 1 0 0 0 2 4 1
バッテリー
[広] ○高橋昂、辻、戸田、S藤井 - 坂倉
[巨] 今村、●高木勇、森福、篠原 - 宇佐見
本塁打
[広] 坂倉 (7回3ラン 森福)
[巨] 岡本 (6回ソロ 高橋昂)