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【コラム・交流戦見どころ】通算成績でパ・リーグが大きく勝ち越し、セ首位・阪神を中心にセ・リーグは巻き返せるか

 「日本生命セ・パ交流戦」が5月25日に開幕する。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となったため2シーズンぶりの開催。6月13日まで計108試合の熱戦が繰り広げられる。

 過去15回の通算成績ではパ・リーグが1098勝966敗60分と大きく勝ち越し。中でも過去8度の優勝を誇り、セ・リーグを圧倒しているのがパ首位のソフトバンクだ。ただ、今年は例年どおりとはいかない可能性もある。リリーフ陣で守護神・森唯斗が故障離脱、モイネロもキューバ代表として東京五輪米大陸予選に出場するため不在となる。2本柱を欠く“緊急事態”とも言える状況でカギを握るのは打線。主砲・柳田悠岐は15、17年と過去2度の交流戦MVPに輝いている“交流戦男”だけに、今季も“お得意さま”相手に大爆発といきたいところだ。

 パ2位の楽天には8年ぶりに日本球界復帰を果たした田中将大がいる。ここまでの先発ローテーションでいくと、田中将の登板は土曜日。対戦するのはDeNA、広島、阪神の3球団となる。中でも注目したいのが最終カード、楽天生命パークでの阪神戦。直近の対戦は2013年の交流戦で、2試合に登板して1勝0敗、防御率1.20。勝利は完封で飾っている。新人・佐藤輝明が加入するなど、猛虎打線の顔ぶれは当時から一変しているが、その中で田中将が貫録を見せつけられるか。

 開幕5連敗を喫しながらも好調な打線の力でパ3位につけるロッテは交流戦でさらに浮上したい。敵地・甲子園での阪神戦から幕を開ける中で注目は鳥谷敬だ。開幕スタメンを果たした39歳は、新助っ人・エチェバリアの加入後は代打、代走、守備固めと多彩な役割をこなしている。交流戦最初のカードでベテランが古巣に“恩返し”して波に乗りたい。5月16日に一軍デビューした佐々木朗希の登板も注目されるが、交流戦でプロ初勝利となれば、チームもさらに勢いづくはずだ。

 借金1のパ4位で交流戦を迎える西武。交流戦は通算177勝170敗7分と勝ち越している。19年は10勝8敗の5位に終わったが、最高成績は10年の2位だ。今年こそ優勝を飾りたいがカギを握るのは巨人、広島戦か。両球団には通算で、それぞれ23勝35敗1分、26勝31敗2分と負け越している。特に日本シリーズで幾多の名勝負を繰り広げた巨人に大きく負け越しているのはいただけない。注目は交流戦初登場となる平良海馬。開幕からリリーフとして23試合に登板して無失点。セの打線もねじ伏せることができるか。

 パ5位のオリックスにとって交流戦は18、19年と勝ち越しに成功している得意舞台だ。開幕カードのDeNA戦では初戦に山岡泰輔が先発予定。かつての女房役・伊藤光との対決も注目だがオースティン、ソトら助っ人たちとの勝負も見もの。ほか、先発投手では山本由伸と同学年の阪神・佐藤輝との対決も見逃せない。甲子園で火花を散らす“関西ダービー”を盛り上げる。阪神から移籍し、ブルペンを支える能見篤史の凱旋登板も見逃せない。打っては18年の交流戦MVP・吉田正尚のバットに注目。パ首位打者は今季199打席で、わずか7三振。背番号34からセの投手が三振を奪えるかにも着目しても面白い。

 パ最下位の日本ハムで初戦のヤクルト戦先発が予想される上沢直之は、19年も交流戦初戦のヤクルト戦に先発。チームは延長10回7対6でサヨナラ勝利を飾ったが、村上宗隆、山田哲人に本塁打を浴びた。狭い神宮球場でエースが2年前の借りを返せるか。19年に3連敗を喫した中日にもリベンジしたい。ヤクルト初戦で2本塁打、中日戦でも2本塁打を放った中田翔が登録抹消中。再登録は最短で5月27日だが主砲の復調がカギ。広島から移動日なしの東京ドームでの巨人戦がヤマ場か。17年、古巣相手に打ちまくった大田泰示らの活躍で、通算で唯一負け越している相手に勝ち越すことができるか注目したい。

 勝率.700とセ首位を快走する阪神。18年は11位、19年は10位と交流戦を苦手にしているが意地を見せたい。期待がかかるのは黄金新人・佐藤輝だ。リーグ3位タイの10本塁打、リーグ2位の32打点を挙げる活躍で猛虎打線をけん引しているが、代名詞となっている「フルスイング」がパの投手陣にどこまで通用するのか。投手ではセットアッパーの岩崎優、クローザーのスアレスが絶対的な存在として君臨しているだけに、先発陣が6イニング以上を投げて試合を作れば、交流戦Vも見えてくるはずだ。

 セ2位で交流戦に突入する巨人。直近5年の交流戦成績は11位、7位、10位、7位と下位に甘んじたが、原辰徳監督が復帰した19年は「勝ったほうが優勝」のソフトバンクとの最終戦で敗れたが3位。百戦錬磨の指揮官は交流戦を得意としており、12年にセで初優勝、14年には2度目のVを飾り、ここまでリーグで唯一、5割を超える勝率を誇る。ただし、19年に苦杯を喫したソフトバンクに対して、この年、そして翌20年の日本シリーズで屈辱の4連敗。5月28日からのソフトバンク戦が最注目カードになる。坂本勇人が骨折で不在も、離脱中のエース・菅野智之がここで復帰の可能性もあり、チーム一丸でリベンジに挑む。

 ヤクルトはセ3位と健闘しているが、交流戦も四番・村上を軸とした強力打線でパを打ち破りたい。見どころは楽天戦だ。楽天の石井一久GM兼監督はヤクルト出身で高津臣吾監督と同じ釜の飯を食べた。現役時代をともにした指揮官同士の腹の探り合いから目が離せない。また、ヤクルトには近藤弘樹、今野龍太、嶋基宏と、楽天から移籍した選手が多く、古巣へ“恩返し”したい。2年目の奥川恭伸とロッテ・佐々木朗の投げ合いも実現すれば大いに盛り上がる。19年の高校球界を席巻した2人の右腕は、果たしてぶつかり合うのか。

 交流戦を前に新型コロナ禍に見舞われた広島は、野手では鈴木誠也や菊池涼介ら、投手では九里亜蓮が陽性判定を受け、さらに森下暢仁も陽性者の濃厚接触者と判定されて「特例2021」で一軍登録を抹消と主力を大幅に欠いた状態で戦わざるを得ない可能性が高い。そんな中での注目はクローザーに指名され、新人の開幕からの無失点記録を「17」として、継続したまま交流戦へと突入する栗林良吏が、記録を伸ばしていけるかどうかだ。同学年のソフトバンク・栗原陵矢との対決も注目。また本人は、大学ジャパンで同僚だった楽天・辰己涼介との対戦を楽しみにしている。状況は厳しいが、チーム一丸となって乗り切っていきたい。

 2年前の交流戦は8勝10敗だったセ5位の中日。いきなりソフトバンクに3連敗と出鼻をくじかれた。今年も開幕カードはソフトバンク戦だけに、リベンジして勢いをつけたい。今年は得点力不足を補うために機動力を駆使。球界屈指の強肩捕手である甲斐拓也を相手に足を絡めて得点を奪えるか。ソフトバンクには敵地で3連敗だったが西武には地元で屈辱の3連敗。3戦で5得点の打線の奮起に今年は期待。また2年前の交流戦は3戦3勝、今年は防御率と奪三振でリーグ1位の柳裕也がパの強打者たちを相手にどんな投球を見せるか。指名打者としての起用が予想される球界最年長の44歳、福留孝介の打撃も見ものだ。

 借金17でセ最下位に沈むDeNA。交流戦も通算139勝207敗8分と大きく負け越し、5度の最下位と苦戦しているが来日2年目、5月中旬から四番に座るオースティンが交流戦に初見参。メジャー仕込みのパワフルな打撃のみならず、外国人スラッガーには珍しく変化球の見極めができ、出塁率.414と頼もしい。力勝負のパのエース級、リリーバーに対してどんな打撃を見せるのか、注目だ。オースティンのバットから快音が響けば、DeNA打線は勢いづくはずだ。

【文責:週刊ベースボール】