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「NPB AWARDS 2023 supported by リポビタンD」が開催。オリックス・山本由伸がイチロー以来の3年連続MVP、阪神・村上頌樹は史上3人目のMVP、新人王のダブル受賞!

 2023年のプロ野球を締めくくる年間表彰式「NPB AWARDS 2023 supported by リポビタンD」が11月28日に都内ホテルで開催された。

 MVPに選ばれたのはパ・リーグが山本由伸(オリックス)、セ・リーグが村上頌樹(阪神)。山本は3年連続、村上は初受賞となった。

 16勝、勝率.727、169奪三振、防御率1.21と今季も好成績を挙げ、史上初の3年連続投手4冠、パ初の3年連続沢村賞に輝いた山本。今季は9月9日のロッテ戦(ZOZOマリン)で2年連続ノーヒットノーランも達成。相手に付け入る隙を与えない投球でチームをリーグ3連覇に導いた。MVP投票では有効投票総数267のうち、1位で259票を集めるなど文句なしで最も価値ある選手に選ばれた。3年連続MVPは1976年から78年の山田久志(阪急)、94年から96年のイチロー(オリックス)以来となる偉業だ。「やっぱり続けて活躍できるというのは、1つ大事にしていることなので、すごくうれしく思います」。来季はメジャーに活躍の舞台を移すが、「もっともっとレベルアップしていかないといけないと思いますし、1日1日を大切にもっともっと努力を積み重ねていきたいと思います」とさらに進化を求めていく。

 昨年までの2年間、一軍未勝利だった村上は今季覚醒を果たした。2年ぶりの先発となった4月12日の巨人戦(東京ドーム)で7回完全投球を見せ強烈な印象を残すと、そこから快進撃が始まった。144.1回で四死球16と抜群の制球力を発揮し、防御率1.75でタイトルを獲得。2ケタ10勝も挙げ、チームの38年ぶり日本一に大きく貢献した。「ほかにもたくさんいい選手がいる中で一番になれたことは本当にうれしい」。さらに村上は新人王も受賞。新人王とMVPのダブル受賞は1980年の木田勇(日本ハム)、1990年の野茂英雄(近鉄)に続いて史上3人目、セでは初の快挙だった。「野茂さん以来で、セ・リーグでは初なので、そこに名を刻めたことがとても良かった」と喜びの表情を見せたが、来季に向けては「今年以上の成績を求めていきたいですし、10勝以上、防御率ももっと良くなると思います。1年だけじゃなく、複数年で結果を残していかないといけない世界なので」と気を引き締めた。

 パの新人王は山下舜平大(オリックス)が手中に収めた。球団では2021年の宮城大弥以来、2年ぶり11人目の受賞だ。高卒3年目の今季は開幕投手で一軍デビュー。最速160キロを計測した剛速球とフォーク、カーブの3球種のみで9勝をマーク。8月に腰痛を発症して規定投球回には届かなかったが、防御率は1点台(1.61)と好成績を残した。「自分だけの力ではできないことだと思いますので、周りの方に感謝しています。来年もこの場所に戻ってこられるように、1年間頑張りたいです」。クライマックスシリーズ、日本シリーズに登板できなかったが、「収穫はたくさんあった」と語る今季の経験を来季につなげていく。

 最優秀監督賞には岡田彰布監督(阪神)、中嶋聡監督(オリックス)の両リーグ優勝監督が輝き、正力松太郎賞には38年ぶりの日本一に導いた岡田監督が初選出。また、今年3月のワールド・ベースボール・クラシックで3度目の世界一に輝いた侍ジャパンのメンバーが「スポーツ功労者」として文科省から顕彰され、栗山英樹前監督はコミッショナー特別賞、正力松太郎特別賞にも輝いた。同賞は大谷翔平(エンゼルス)も受賞。さらに今季限りで退任した巨人・原辰徳前監督にはコミッショナー功労賞が贈られた。