SMBC日本シリーズ2014開幕を翌日に控えた10月24日、阪神甲子園球場で監督会議と監督会見が行われた。
監督会議は、福岡ソフトバンクの練習が始まった夕方5時からスタートした。同級生の阪神・和田豊監督と福岡ソフトバンク・秋山幸二監督。リラックスした表情で行われた会議となった。まず規則に関することについての確認をしたあと、福岡ソフトバンク側が「予告先発」の実施を提案し、阪神の和田監督も「いいですよ」と答え合意となった。今回のSMBC日本シリーズ2014では全試合で予告先発が実施されることが決定。翌日に控えた第1戦の先発投手については、その場で両監督の口から、「阪神・メッセンジャー、ソフトバンク・スタンリッジ」と発表された。
監督会議に先立ち、会見に臨んだ阪神・和田監督は「チームにいい緊張感があっていい雰囲気だ。選手たちのやる気がみなぎり、アドレナリンがでていて頼もしく思えた。明日も初戦に爆発したい」と抱負を語り、相手が福岡ソフトバンクであることについては「交流戦で負けている。打線が強いという印象で、球の強いボールを投げる投手が多いと思う。だがわれわれはチャレンジャー精神でファイティングポーズをとって戦っていきたい」と闘志を燃やした。甲子園では9年ぶりとなる日本シリーズ。「甲子園でスタートがきれるのはありがたい。ファンの皆さんの力を借りて何とか初戦をとれるようにしたい」とファンとともに戦うシリーズにしていくと誓った。
一方、福岡ソフトバンク・秋山監督も会見に臨み、「いよいよ来たなという感じ。気持ちは普通ですよ、切り替えてきたので。阪神とは久しぶりだな、という思いです。僕が初めての日本シリーズで対戦したのが阪神。そのことを考えていた」と1985年の阪神対西武戦を回想した。日本シリーズとしては昨年に続く予告先発については、「阪神さんも右投手、左投手だからと大きな組み替えはないと思う。われわれパ・リーグはずっとこの形(予告先発)でやってきたから」と当然の要求だったと強調した。「巨人さんを4タテ(4連勝)したので本当に勢いに乗っているチーム。甲子園の声援も素晴らしいので、足元をすくわれないようにしたい」と阪神の勢いを警戒していた。阪神が勝てば1985年以来29年ぶりの、そして福岡ソフトバンクが勝てば11年以来の日本一獲得となる。
阪神は9年ぶりの日本シリーズで和田監督自身として初采配となる。新人で1度、コーチ時代2度の経験を生かし85年以来の日本一を目指す。一方、11年に日本一に輝いている秋山監督は笑顔を見せながらの会見となった。明日からの熱戦に備えて、両者ともに準備は整ったという雰囲気だった。