SMBC日本シリーズ2014の開幕を翌日に控えた10月24日、出場2チームによる前日練習が行われた。秋晴れの気持ちいい風が吹く甲子園球場で両チームの試合前日練習が行われた。
ホームチームの阪神は、午後2時少し前から練習開始。外野芝生に集まった選手たちはリラックスし、いつもの練習と変わらない様子を見せ、全員でウォーミングアップのランニング。和田豊監督もそれをじっと見つめ、選手たちの動きを確認していた。キャッチボールから打撃練習までいつもの試合前練習と同じ流れでこなした。選手会長の上本博紀と和田監督が二塁守備練習中に笑顔で話し込む場面もあり、選手たちも終始リラックス。動けば汗ばむ心地よい気温の中で、しっかりと自分の動きを確認していた。
投手陣は午後3時半にはそれぞれのメニューを終え、最後は藤浪晋太郎がバント練習を1球1球確認しながら行った。打者の練習が終わったのが4時過ぎ。上本は「細かいことを考えている暇はない。ボールに食らいついていきたい。初戦を取ることが大きいと思う」と必勝宣言し、練習を締めくくった。
ビジターの福岡ソフトバンクは16時50分、松中信彦を先頭に選手たちが続々と甲子園のグラウンドに姿を現した。野手陣ではCSで登録のなかった本多雄一、山下斐紹が新たに召集された。本多は左手薬指の骨折が癒え、ギリギリのタイミングで実戦復帰。「試合に出られるなら、何とか力になりたい」と意気込んでいた。
この日はパ・リーグの本拠地にはない甲子園の内野土、外野天然芝のグラウンドの感触を確かめることに重きを置いた。キャッチボール後に行ったシートノックでは、左翼、右翼はポール際のクッションボールの跳ね返りをチェック。照明の感覚の確認も怠らなかった。その間、三塁・松田宣浩が大声で練習を盛り上げ、決戦間近のチームに良い雰囲気をもたらす。投内連係を入念に確認し、約30分のシートノックを終えた。