野球においては、打率や防御率といった成績を表す様々な指標が存在し、公認野球規則の9.21には各率の計算方法が示されています。
勝率とは、引分試合を除いた試合数のうち、勝った割合を表します。
例 | 2016年 パ・リーグ1位 日本ハム 143試合87勝53敗3分 87÷(87+53) = 0.6214 勝率.621 |
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打率とは、打席数から犠打、犠飛、四死球を除いた打数のうち、安打の割合を表します。
例 | 2016年 セ・リーグ首位打者 坂本勇人(巨人) 488打数168安打 168÷488 = 0.3442 打率.344 |
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出塁率とは、打数、四球、死球、犠飛の合計数のうち、四球、死球、安打で出塁した割合を表します。犠飛のときは出塁ではないので出塁率は下がります。犠打も出塁ではないですが計算から除かれている為、出塁率は変わりません。また失策で出塁したときは、打数が1増えるだけなので出塁率は下がります。
例 | 2016年 パ・リーグ最高出塁率 柳田悠岐(ソフトバンク) 打数428 安打131 四球100 死球8 犠飛0 (131+100+8)÷(428+100+8+0) = 0.4458 出塁率.446 |
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長打率とは、1打数あたりの塁打数の平均値を表します。塁打とは、「単打=1、二塁打=2、三塁打=3、本塁打=4」として計算します。1打数1安打1本塁打の選手は、塁打数の4を打数の1で割るので、長打率4.000となるわけです。
例 | 2016年 セ・リーグ長打率1位 筒香嘉智(DeNA) 469打数319塁打 319÷469 = 0.6801 長打率.680 |
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防御率とは、その投手が9イニング(1試合)を投げたとしたら何点に抑えられるかを示す指標です。その基準となるのが自責点で、自責点とは失策や捕逸などが絡まない、投手が責任を負わなければならない失点のことです。
防御率が1点台の投手とは9イニングあたり自責点を2点未満に抑えているということになります。
例 | 2016年 セ・リーグ防御率1位 菅野智之(巨人) 投球回183 1/3 自責点41 41×9÷183.33 = 2.012 防御率2.01 |
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守備率とは、守備機会(アウトに関与した機会)、すなわち刺殺、補殺、失策の合計のうち、失策をしなかった割合を表します。
例えばサードゴロで三塁手から一塁手に送球しアウトにした場合、送球した三塁手に補殺が、送球を受けた一塁手に刺殺がそれぞれ与えられます。フライを捕ってアウトにした場合は捕球した野手に刺殺が与えられます。
例 | 2016年 セ・リーグ二塁手守備率1位 菊池涼介(広島) 刺殺307 補殺525 失策4 (307+525)÷(307+525+4) = 0.9952 守備率.995 |
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なお、率の算出にあたって割り切れない場合は、小数点以下4位まで求めて四捨五入します。防御率は小数点以下3位まで求めて四捨五入します。