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日本野球機構オフィシャルサイト

マイナビオールスターゲーム2017

ゲームリポート(第1戦)

第1戦 2017年7月14日(金) ナゴヤドーム

技あり安打に豪快な2発、パ攻撃陣の前にセは力負け

 7月14日、2011年以来6年ぶりにナゴヤドームにて、夢の球宴「マイナビオールスターゲーム2017」第1戦が開催された。試合前には今年新たに野球殿堂入りした伊東勤氏、星野仙一氏、平松政次氏の殿堂入り表彰式が行われ、出場選手たちはオーロラビジョンに映し出された偉大な先輩たちの往年の雄姿、そして貴重なコメントに、表情を引き締めていた。

 独特の緊張感に包まれた中、先発のマウンドに立ったのが、セ・リーグはバルデス(中日)、パ・リーグが千賀滉大(ソフトバンク)。前者は地元中日の前半戦チーム勝ち頭で、後者は愛知県出身でもあり、互いに地元ファンの温かい声援を背に、栄光のスターターを務めた。

 まず球場を沸かせたのがパの一番・秋山翔吾(西武)だ。1回表、小気味良いテンポで投げ込んでくるバルデスの2球目、真ん中高めのストレートを逃さなかった。逆方向に力強く弾き返した打球は左翼席最前列に飛び込むホームラン。2012年第1戦(京セラドーム大阪)で陽岱鋼(当時日本ハム、現巨人)が記録して以来の球宴先頭打者弾で、まずはパが先手を取る。

 追いつきたいセは千賀、2番手・菊池雄星(西武)の150キロ剛腕コンビに3回まで糸井嘉男(阪神)の内野安打1本に抑えられていたが、4回裏、四番・筒香嘉智が嫌なムードを一振りで吹き飛ばす。菊池が投じた高めに浮いた146キロの初球ストレートを豪快に左翼席へ突き刺してゲームを振り出しに。勢いに乗ると6回裏にも中前打と盗塁で二進した坂本勇人(巨人)を、五番のゲレーロ(中日)が左翼線に落とす適時二塁打でホームへ迎え入れて逆転に成功。これでセのペースになるかと思われたが、直後の7回表、パ・リーグは代打攻勢でこの流れを強引に引き戻す。

 この回からマウンドに上がった又吉克樹(中日)から先頭の代打・内川聖一(ソフトバンク)が技ありの中前打で出塁すると、続く西川遥輝(日本ハム)が中前打で続き、二死後、代打・デスパイネ(ソフトバンク)が右前打で同点に。これだけでは終わらない。続く8回表にも5番手・マテオ(阪神)を攻め、二死二塁から内川が再び中前にしぶとく弾き返して勝ち越し、続く西川が今度は右翼席中段に豪快に2点本塁打を放って勝負を決めた。

 3点のビハインドを背負ったセは、8回裏に先頭の大島洋平(中日)が中前打で出塁も、続くマギー(巨人)が二塁併殺打で反撃の機会を逸すると、9回表には6番手・山﨑康晃(DeNA)が先頭の中田翔(日本ハム)にバックスクリーンへと運ばれて万事休す。セはパが試合終盤に見せた硬軟織り交ぜた攻撃の前に屈した。

 同点の足掛かりとなった7回表の安打、そして8回表には決勝打を放ち、最優秀選手賞に選ばれた内川は「(8回は)ここで打てば、とMVPが頭をよぎりました。打てて良かったです」と笑顔。なお、敢闘選手賞にはそれぞれ2安打1本塁打の西川、秋山、そしてセからは一時同点となる本塁打を放った筒香の3選手が選ばれている。

マイナビオールスターゲーム2017 第1戦

2017年7月14日(金)
ナゴヤドーム ◇開始 19:05 (2時間25分) ◇入場者 36,111

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
パシフィック・リーグ 1 0 0 0 0 0 1 3 1 6 9 0
セントラル・リーグ 0 0 0 1 0 1 0 0 0 2 6 0
[パ] 千賀(H)、菊池(L)、谷元(F)、○山岡(Bs)、牧田(L)、松井裕(E) - 嶋(E)、田村(M)
[セ] バルデス(D)、田口(G)、岡田(C)、又吉(D)、●マテオ(T)、山﨑康(DB) - 梅野(T)、戸柱(DB)
本塁打
[パ] 秋山(L)(1回ソロ バルデス)、西川(F)(8回2ラン マテオ)、中田(F)(9回ソロ 山﨑康)
[セ] 筒香(DB)(4回ソロ 菊池)