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日本野球機構オフィシャルサイト

マイナビオールスターゲーム2024

ゲームリポート

第2戦 2024年7月24日(水)
明治神宮野球場

両軍合わせて44安打、26得点の歴史的大乱打戦、パがセに打ち勝つ

 7月24日、神宮球場で「マイナビオールスターゲーム2024」第2戦が行われた。神宮球場での開催は2013年以来、11年ぶり15度目だ。試合前は第1戦に続いて行われたホームランダービーでファンを魅了した。初戦でマルティネス(日本ハム)が村上宗隆(ヤクルト)を7-6、山川穂高(ソフトバンク)が細川成也(中日)を5-4で下すと準決勝で対戦。マルティネスの4本を上回る5本のサク越えを記録した山川が勝ち抜いた。決勝は先攻の近藤健介(ソフトバンク)が8本を放つと、山川も負けじと8本。1分間の延長戦も接戦となったが近藤が5-4で山川を破り、“同僚対決”を制してホームランダービー初出場初優勝を飾った。

 セ・リーグは吉村貢司郎(ヤクルト)、パ・リーグは有原航平(ソフトバンク)の先発で始まった夢の球宴、有原はすべて直球のわずか5球で打者3人を内野ゴロに打ち取る上々の投球。「最高ですね。どんどん打ってくると思ったので、こういう投球がしたかった。出来過ぎです」と満足げな表情を浮かべたが、ここから打者が主役となる。パは直後の2回、先頭の辰己涼介(楽天)がカウント1-2から吉村の152キロ直球を強振。右中間席に飛び込む先制ソロとなった。さらに二死一塁から周東佑京(ソフトバンク)が右中間フェンス直撃の適時二塁打。パが2点を先制した。

 セはすぐさま反撃する。その裏、藤井聖(楽天)を一死満塁と攻め立てると度会隆輝(DeNA)の一撃は左翼後方への大飛球。しかし、左足裏を痛めている三走・サンタナ(ヤクルト)はタッチアップせず。二死満塁となったが、ここで坂倉将吾(広島)が直球を完璧にとらえた当たりはバックスクリーンへ。「いい感触で振り抜けたので、非常に良かったと思います。(サンタナが)止まってくれたので。“いったろう”と思いました。新井(貴浩)監督からはシーズンでも打ってくれと言われました」(坂倉)。1963年第2戦の榎本喜八(大毎)、1967年第3戦の大杉勝男(東映)以来3人目、57年ぶりに球宴で飛び出した満塁弾でセが逆転した。

 パは3回、二死一、三塁から佐藤都志也(ロッテ)の適時二塁打で1点差に迫る。4回には無死満塁とすると床田寛樹(広島)から近藤が逆転適時打、続く山川の三ゴロの間に1点追加。一死三塁からは栗原陵矢(ソフトバンク)が右犠飛を放ち、さらに辰己が四球で歩くと佐藤が適時三塁打を放ち、パがこの回5点を奪取して8対4とした。

 しかし、セは4回、一死二、三塁から度会の一ゴロの間に1点を返すと5回には一死一塁で代打・オースティン(DeNA)が左翼席へ2ラン。さらに村上がマチャド(オリックス)の157キロ直球を左翼席へ運ぶソロ。「オースティン選手のホームランの流れに乗って打たせてもらいました」(村上)。セは8対8の同点に追いついた。乱打戦は続く。6回にはパが髙橋宏斗(中日)に4連打を浴びせ、1点勝ち越し。一死満塁からは外崎修汰(西武)が右前適時打。7回には先頭の岡大海(ロッテ)が桐敷拓馬(阪神)から前夜に続く2試合連続弾を右翼席へ、8回には二死二塁で紅林弘太郎(オリックス)が大西広樹(ヤクルト)からバックスクリーンへ2ランをたたき込む。8回はさらに2点を追加して、パが15対8とリードを広げる。

 セは8回に度会の適時二塁打が飛び出すも、パは9回に上川畑大悟(日本ハム)の遊ゴロの間に1点追加。その裏、セは細川の中前打で1点を返したが、最後は今井達也(西武)が長岡秀樹(ヤクルト)を空振り三振に仕留めてゲームセット。パが16対10で勝利したが、「パ1チーム1試合最多安打28」「パ1チーム2試合合計得点22」「パ1チーム2試合合計安打44」「1試合両チーム合計安打44」「1試合両チーム合計得点26」など、多くの球宴記録が生まれた。通算成績はパの91勝81敗11分けとなった。

 最優秀選手賞(MVP)を獲得したのは二塁打3本を含む5安打をマークした佐藤が選ばれた。本塁打が出ればサイクル安打だったが、「自分の打撃を考えて打席に入りました」。ロッテでは1989年第1戦の村田兆治以来のMVPとなり「ロッテの名前が消えてしまうくらい長い間獲れていなくて、踏みとどまれて良かった」と笑顔を浮かべた。敢闘選手賞には近藤、辰己、坂倉が選出。坂倉はマイナビドリーム賞も受賞した。神宮に集った2万9382人の大観衆は歴史的大乱打戦に酔いしれ、今年の球宴は幕を閉じた。

マイナビオールスターゲーム2024 第2戦

2024年7月24日(水)
明治神宮野球場 ◇開始 18:32 (3時間26分) ◇入場者29,382人

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
パシフィック・リーグ 0 2 1 5 0 2 1 4 1 16 28 1
セントラル・リーグ 0 4 0 1 3 0 0 1 1 10 16 1
バッテリー
[パ] 有原(H)、藤井(E)、大津(H)、○マチャド(B)、鈴木(M)、松本裕(H)、今井(L) - 佐藤(M)、田宮(F)
[セ] 吉村(S)、戸郷(G)、床田(C)、大瀬良(C)、●髙橋宏(D)、桐敷(T)、大西(S)、マルティネス(D) - 坂倉(C)、山本(DB)
本塁打
[パ] 辰己(E) (2回ソロ 吉村)、岡(M) (7回ソロ 桐敷)、紅林(B) (8回2ラン 大西)
[セ] 坂倉(C) (2回満塁 藤井)、オースティン(DB) (5回2ラン マチャド)、村上(S) (5回ソロ マチャド)