7月20日、香川県では初開催となる「レクザム フレッシュオールスターゲーム2025」がレクザム ボールパーク丸亀(丸亀市民球場)で行われた。注目の先発はウエスタンが今朝丸裕喜(阪神)、イースタンが柴田獅子(日本ハム)。若手の夢の祭典は高卒新人同士の投げ合いからスタートした。
初回、ウエスタンで4勝を挙げている今朝丸に対して見事な一打を浴びせたのはイースタン首位打者だった。一死から田内真翔(DeNA)が中前打で出塁すると打席には知念大成(オイシックス)。カウント2-1からの4球目、低めのフォークを強振すると打球は右中間席へ。「ホームランを狙いにいって打てたので良かったです」と笑顔の知念。イースタンでは安打数でもトップに立つ男の2ランでイースタンが先制した。対する柴田は先頭の前川誠太(広島)に右前打、二死後、山中稜真(オリックス)に四球を与えたが、最後は田村俊介(広島)を中飛に仕留めて得点を許さず。イースタンでは投打二刀流で活躍する背番号31は自己最速を1キロ更新する154キロもマーク。投手として存在感を示した。
イースタンは3回に追加点を奪う。ウエスタン三番手・大石航(くふうハヤテ)から佐藤太陽(西武)、田内の連打で一死一、二塁とすると二死後、吉納翼(楽天)の初球にダブルスチール。ウエスタンバッテリーを揺さぶると続く2球目のスライダーが暴投に。三走・佐藤が3点目のホームを踏み、ベンチ前では香川県にちなんで〝うどんポーズ″も披露した。その裏、ウエスタンはヒットと敵失で二死一、二塁とイースタン三番手・宮原駿介(巨人)を攻め立てるも内藤鵬(オリックス)は右飛。チャンスを生かせない。
4回、イースタン四番手でマウンドに上がった能登嵩都(オイシックス)は22球中、18球がストレート。1四球を与えたが両リーグトップの9勝を挙げている右腕が真っ向勝負で打者に立ち向かい、ウエスタン打線をゼロに抑えた。5回、ウエスタン五番手・寺西成騎(オリックス)は自己最速タイの155キロをマークするなど力のあるボールで、両チーム通じて初の三者凡退。するとその裏、ウエスタンは二死から四球、敵失で一、三塁とチャンスをつかみ、内藤がイースタン五番手・石原勇輝(ヤクルト)から左前適時打。ウエスタンが1点を返した。
6回にはウエスタン六番手・吉田聖弥(中日)が快投。先頭の知念をスライダーで空振り三振に仕留めると、続く代打・モンテル(西武)はチェンジアップ、さらに代打・西村瑠伊斗(ヤクルト)はストレートでバットに空を切らせる。「試合が始まる前から(3者三振を)狙っていた」。異なる球種で3者連続空振り三振とマウンドで躍動した。8回にはウエスタン八番手・工藤泰成が160キロを連発。モンテルを空振り三振に仕留めた1球は161キロに。自身が命名した〝マッスルストレート″を軸に豪快なピッチングで球場をどよめかせた。
イースタン投手陣は6回以降、六番手・中込陽翔(楽天)、七番手・篠原響(西武)、八番手・マルセリーノ(DeNA)が1イニングずつをゼロでつなぐ。9回のマウンドにはイースタントップの26セーブを挙げている泰勝利(楽天)。左腕守護神は二死二塁から山中に三遊間を破られるも左翼手・宮崎一樹(日本ハム)が好返球を見せホームで二走・仲村来唯也(くふうハヤテ)をタッチアウト。イースタンが3対1で2年連続勝利を飾り、通算成績はウエスタンの30勝24敗6分となった。
ホームランを含む2安打2打点で最優秀選手賞(MVP)に輝いた知念は「生きてきた中で一番の歓声でした」と球場に詰めかけたファンに感謝した。また、優秀選手賞は三者凡退に抑え、打席に立ち四球も選んだマルセリーノ、3者連続空振り三振と圧巻のピッチングを披露した吉田が受賞。球界の未来を担うヒーロー候補が投打に締まったプレーで野球ファンを魅了した。
2025年7月20日(日)
レクザム ボールパーク丸亀(丸亀市民球場) ◇開始 18:05 (3時間) ◇入場者 8,656人
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
イースタン・リーグ選抜 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 7 | 4 |
ウエスタン・リーグ選抜 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 8 | 1 |
[イ] | ○柴田(F)、竹田(DB)、宮原(G)、能登(A)、石原(S)、中込(E)、篠原(L)マルセリーノ(DB)、(S)泰(E) - 松川(M)、中澤(A) |
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[ウ] | ●今朝丸(T)、草加(D)、大石(V)、髙(C)、寺西(B)、吉田(D)、宮國(B)、工藤(T)、木村大(H) - 深草(V)、清水(C)、嶋村(T) |
[イ] | 知念(A)(1回2ラン 今朝丸) |
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