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岩手県宮古市で復興支援事業「野球教室・審判講習会」を開催

 一般社団法人日本野球機構(NPB)とプロ野球12球団は、東日本大震災復興支援事業の一環として、9月23日(土・祝)に岩手県宮古市の宮古運動公園野球場で、市内の小・中学生及び指導者を対象とした野球教室・審判講習会を開催しました。

 同公園は震災によって広範囲にわたって地盤沈下が発生し、押し寄せた津波から施設全体が大きな被害を受けました。野球場は2014年より再建に着手し、本年7月に再開場に至ったことから、NPBとプロ野球12球団は、復興支援事業として野球場へのグラウンド整備車の寄贈と野球教室・審判講習会を実施することになりました。

 当日、イベントに先立って行われた開会式では、山本正德宮古市長より香坂英典復興支援作業部会座長へ感謝状が贈られ、7月29日(土)に贈呈式が行われたグランド整備車も来場者に披露されました。

 本事業には宮古市、宮古市教育委員会、宮古市体育協会、宮古市野球協会、宮古市学童少年野球協会の協力の下、野球教室には小学生78名、中学生49名が参加し、審判講習には地元の少年野球の指導者及び教員15名が受講しました。

 講師は、プロ野球選手OBの石井丈裕さん(元西武)、後藤光尊さん(元東北楽天)、北川利之さん(元横浜DeNA)、大須賀充さん(元読売)、塀内久雄さん(元千葉ロッテ)、永井怜さん(元東北楽天)、日本野球機構の井野修規則委員が務めました。

 野球教室は、永井コーチ主導による全体でのウォーミングアップの後に、学年毎に分かれて、キャッチボール、ポジション別、打撃の指導が各コーチにより熱心に行われました。プロ野球選手OBによる「デモンストレーション」では、永井コーチの投げるスピードボールや鋭い変化球を打席に立って体験し、後藤コーチや大須賀コーチによるロングティーでは、プロのスイングスピードの速さを目の当たりにし、大きな飛球がスタンドに飛び込むと参加者は一斉に歓声を上げていました。野球教室の最後に行われた「勝ち残りノック」では、各コーチが打つノックの打球を、午前中の指導を踏まえながら丁寧に処理をする選手が多く、好プレーも続出し、大いに盛り上がりました。

 また、野球教室と並行して行われた井野規則委員による審判講習会では、地元少年野球チームの指導者や中学校野球部の教員が参加し、基本の姿勢から応用動作までプロの技術を吸収しようと全員が真剣な表情で取り組んでいました。受講者の大きなコールの声には、スタンドの見学者からも温かい拍手が送られていました。

 閉会式では各コーチから参加者に対して、「今後も野球を楽しんで続けていって欲しい」といったメッセージがそれぞれ送られ、その後、所属チーム毎にコーチとの記念写真を撮影しました。

 参加者からは「勝ち残りノックが楽しかった。テレビで観ていた選手に実際に会えて指導を受けられて嬉しかった。(中学生)」、「今までボールの位置ばかりを目で追っていただけだったので、あんなに位置取りで動くとは思わなかった。参考にしたい。(審判講習受講者)」といった感想が寄せられました。

 NPBとプロ野球12球団は、今後も各地で復興支援事業を継続して実施していく予定です。

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