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教員のための「ベースボール型」授業研究会(2018年度大規模開催)をメットライフドームで開催

 一般社団法人日本野球機構は8月20日、埼玉県所沢市のメットライフドームにおいて全国の小学校教員を対象とした「教員のための『ベースボール型』授業研究会」を開催しました。
 この研究会は、2011年度より小中学校教育において「ベースボール型」の体育授業が必修となったことを受け、指導法に不安のある教員の方に「捕る・投げる・打つ・走る」などの基本動作や、簡易化したゲームの進め方等を知っていただくことを目的としており、今年で7年目の開催となりました。

 研究会には全国各地から過去最多となる213名の教員が参加。講師には阿部俊人(元楽天)、石井丈裕(元西武)、内藤尚行、徳山武陽(元ヤクルト)、倉俣徹(現ジャイアンツアカデミー校長)、阿南徹(元巨人)、武藤一邦、小林宏之、長崎伸一、塀内久雄、伊藤義弘(元ロッテ)、畠山準(元横浜)、大久保勝信(元オリックス)、本間満(元ソフトバンク)のプロ野球OB選手ら14名が務めました。

 開会式では元ロッテ・武藤一邦氏より「まずは先生方がベースボール型を楽しむことが重要。わからないことがあったら都度講師に聞いてください」との挨拶があり、続いて午前中はさいたま市立常盤小学校3~6年生53名が参加した模擬授業が行われました。
 模擬授業は3・4年生を対象とした「練習中心メニュー」と5・6年生を対象とした「試合中心メニュー」で構成され、受講者は基本動作や擬態語を用いたわかりやすい指導方法を見学しました。最初は緊張気味だった小学生も講師から「挨拶は元気よく、大きな声で」、「ボールを捕るときはよく見て、両手でやさしく」などと声をかけられるとすぐに実践し、授業が終わる頃には「投げる」、「捕る」等の動きで大きな技術の向上が見られました。

 昼食休憩を挟んだ午後からは、受講者が生徒役となった実技指導を受講。「捕る」、「投げる」、「打つ」、「ゲーム形式」など、それぞれのテーマに特化したメニューをグループに分かれて順番に回りながら体験をしました。

 また、今回より新たに「座学」の時間を設け、指導方法に悩む教員から「バットを投げないようにする工夫、安全管理はどうしたら良いか」、「運動量の確保について」、「正しい投球動作を教えたい」、「集中力のない子どもへの指導方法」、「ボールを捕るのが苦手な子への指導方法を教えてほしい」、といった様々な質問が投げかけられました。
 講師からは「バットは打った後、フラフープなどを目印として必ず置くようにする」、「守備側と攻撃側の人数を同じにしないことで運動量を確保できる」、「セルフキャッチを行うことで、ボールへの恐怖心をなくすことができる」、「ボールを捕るのではなく、『逃げる』意識付けをすることから始める」など現場の教員が実践しやすい具体的なアドバイスと、「運動量だけではなく、先の動きを予測する判断力、思考力を鍛えることができるのがベースボール型授業の魅力。先生方は今日の研究会で自分が感じたことをいかに子どもたちに伝えてあげられるかが重要です」との言葉を送りました。

 閉会式では、ジャイアンツアカデミー校長・倉俣徹氏より「『投げ方、打ち方、捕り方』などの基本動作をはじめベースボール型授業の進め方を学んでいただけたと思います。学校に持ち帰ってベースボール型の面白さを伝える伝道師になってください。子どもたちのために頑張ってください」と挨拶し、受講者の代表からは「模擬授業で子どもたちが楽しそうにプレーする様子や笑顔を見て、ベースボール型授業の魅力を改めて感じました。自分たちが楽しく教えることによってチームスポーツの面白さを伝えることができるので、新学期からの授業に活かしたいと思います」との感想が述べられ、充実した1日を振り返りました。

 NPBとプロ野球12球団は、全国各地で授業研究会を開催しています。授業の進め方などでお悩みの現場の教員の皆様の問題解決の一助になれますよう、今後も積極的に展開をしてまいります。