「NPB AWARDS 2019 supported by リポビタンD」開催 MVPはパが森友哉、セが坂本勇人!
2019年プロ野球を締めくくる年間表彰式「NPB AWARDS 2019 supported by リポビタンD」が11月26日、都内ホテルで開催された。シーズンを盛り上げた表彰選手やタイトルホルダーが一堂に会し、華やかな祭典を彩った。
今シーズン、最も活躍してチームへ貢献した選手へ贈られる最優秀選手賞(MVP)には、パ・リーグが森友哉(埼玉西武)、セ・リーグは坂本勇人(読売)が選ばれ、いずれもうれしい初受賞となった。
森はパ・リーグ連覇を果たした埼玉西武で正捕手の座に君臨。打っては強力打線の主軸として打率.329をマークし、史上4人目となる「捕手で首位打者」に輝いた。パ・リーグで捕手のMVP選出は2003年の城島健司(福岡ダイエー)以来16年ぶり3人目、7度目となる。
「打つほうに関しては目標としていた成績を上回ることができた」と納得顔の森だったが、「守りはすべての技術をアップしないといけない」とさらなるレベルアップを見据えている。チームはリーグ連覇を果たしながら2年連続で日本シリーズ進出を逃しただけに、「まずは3連覇、何とかクライマックスシリーズを突破して日本一を目指してやっていきたい」と来シーズンのリーグ3連覇、そして悲願の日本一を誓っていた。
坂本は主に“攻撃的二番”として読売打線をけん引した。一時は三冠王も視野に入れる活躍を見せ、40本塁打と94打点はいずれもキャリアハイ。キャプテンとして5年ぶりとなるセ・リーグ制覇を果たしたチームの先頭に立ち続けた。
「野球選手になって、まさかこの賞をいただけることになるとは夢にも思っていなかったので、素直にうれしい」と喜びを口にした坂本。セ・リーグで遊撃手がMVPに選ばれるのは史上初となるが、「長い歴史の中で受賞できたのは誇りに思う」と笑顔を浮かべていた。
最優秀新人賞(新人王)はパが高橋礼(福岡ソフトバンク)、セは村上宗隆(東京ヤクルト)が選出された。
福岡ソフトバンクとしては2009年の攝津正以来、10年ぶり12人目の新人王受賞となった高橋。今シーズンは開幕ローテーション入りを果たして規定投球回にも達し、12勝をマークした。希少なアンダースロー右腕はWBSCプレミア12で侍ジャパンの一員として初優勝にも貢献。「日本一にも貢献することができ、日本代表でも役割をまっとうできた。充実した1年だった」と今シーズンを振り返った。
高卒2年目の村上はいずれもリーグ3位の36本塁打、96打点と大きなインパクトを与えた。東京ヤクルトとしては2013年の小川泰弘以来、6年ぶり11人目の新人王受賞で、高卒野手の受賞は1988年の立浪和義(中日)以来となる。36本塁打は、高卒2年目以内の選手としては1953年の中西太(西鉄)に並ぶ歴代最多タイ。「気が引き締まる思いと、素直にうれしい気持ちが重なっている」という村上は、「来季はチームに貢献して優勝したい」と最下位に終わったチームの巻き返しを誓っていた。
また、投票で村上の168票に対して129票を獲得していた近本光司(阪神)が新人特別賞を受賞。近本は長嶋茂雄(読売)のセ・リーグ新人最多安打を更新する159安打を放ち、36盗塁で盗塁王を獲得。「盗塁王を獲ることができたこと、セ・リーグ新人安打記録を更新できたことでこの賞をいただけたと思います。それでも野球の醍醐味であるホームランをたくさん打った村上君が新人王にふさわしいと思います」と新人王を称えていた。
最優秀監督賞には辻発彦監督(埼玉西武)、原辰徳監督(読売)の両リーグ優勝監督が選出。正力松太郎賞には日本一に輝いた福岡ソフトバンクの工藤公康監督、功労賞として今シーズン限りで現役を退いた福浦和也(千葉ロッテ)と阿部慎之助(読売)、リーグ特別賞として一塁連続守備機会無失策1632のプロ野球新記録を達成したロペス(横浜DeNA)、大腸がんから不屈の精神で復活を果たした原口文仁(阪神)が表彰されている。