沖縄県で教員のための「ベースボール型」授業研究会を開催
日本野球機構は、10月30日(金)に沖縄県那覇市で教員のための「ベースボール型」授業研究会を開催しました。(主催:沖縄県教育委員会)
沖縄県内では初の開催となる授業研究会に、県内20校の小学校から32名の教員が参加。座学は白旗和也氏(日本体育大学教授)、実技は新垣渚氏(福岡ソフトバンクホークス)、水上佳奈子(日本野球機構)、石附彩(同左)の3名が講師を務めました。
座学では、白旗氏による「ベースボール型の授業づくりについて」ご講演いただきました。実技では、先生方が取り入れやすい“ドリル”や“ゲーム”のルールを、実際に体験してもらいました。
【捕る】ドリルでは、一人でボールを扱う“セルフキャッチ”と、2人組で行う“パートナーキャッチ”を紹介しました。
“セルフキャッチ”では、子供向けに簡単な動きから紹介し、最後には大人レベルの難易度、下にボールをバウンドさせ、頭、肩、お腹、膝、地面を順番にタッチしてから捕れるかにチャレンジしてもらいました。このドリルは準備運動として、授業に取り入れていただくのもおすすめです。
“パートナーキャッチ”では、まずは子どもたちにもわかりやすい捕球姿勢を紹介。足を「パー」に広げ、お尻を膝の高さまで下ろし、両手をワニの口にして「パクッ」とキャッチ。2~3m離れて向かい合い、ゴロやバウンドさせたボールで練習を行いました。子どもたちのレベル差をカバーする方法を、実際に先生方に体験してもらいました。
【投げる】ドリルでは、“くるっとスロー”という投げ方を紹介しました。手と足を横に広げ、手の甲を頭にトントンと2回叩き、そのまま腰をくるっと回して投げます。その場で2人組を作り、キャッチボール形式で体験していただきました。近い距離からだんだんと離れ、遠くに投げられるポイントを説明し、遠投を行いました。キャッチボールは野球の中でとても大事な動きで、1球に集中してしっかりとカラダを動かしてほしいという新垣氏の説明通り、参加者の方々が一生懸命ボールを投げている姿が印象的でした。
【打つ】ドリルでは、“合わせてバッティング”を紹介しました。新垣氏が実演を交えながら、バットの握り方、ティー台で打つ時の立ち位置、「合わせて、引いて、くるっ」のリズムを説明。全員で“ぶんくる体操”で動きの確認をした後、実際に打ってみました。バッティングは難しい、当たらない…と最初は不安だった先生も、“合わせてバッティング”の方法で打ってみると、打てた!と思わず声が出ていました。
ゲーム形式の紹介では、最初に“バックホームゲーム”を行いました。攻撃側はホーム付近からバットで打つのではなく、投げて攻撃を行いました。この攻撃方法のおススメポイントはたくさんありますが、どこへ投げようか、どんな球を投げようかなど攻撃者自らが作戦を考えるようになります。先生方も体験していく中で、様々な作戦が思いついたのではないでしょうか。次は、打って攻撃する“バックホームゲーム”。同じルールでも、攻撃方法が変わるだけで楽しめるポイントが変わることも体験してもらえたと思います。最後は“フォースプレーゲーム”、“タッチプレーゲーム”を紹介のみさせていただきました。教本内では学年によってゲームのルールが違っていますが、初めての授業では、簡単なゲームから始めていただくとルールが理解しやすいと思います。
受講者からは、「とてもためになる研修でした。苦手だなと感じていた私でもとても楽しく参加することができました。今日学んだことを子どもたちに還元していきたいです。」という感想をいただきました。
日本野球機構は、日本各地において小・中学校教員の皆様へ「ベースボール型授業」の進め方・指導方法、ボールの投げ方(遠投のコツ)、さらには簡易化したベースボール型ゲーム各種の紹介などを通し、学校体育授業の一助となれるよう活動を継続してまいります。「ベースボール型」授業研究会開催のご要望・ご質問等ございましたらお気軽に下記連絡先までお問合せください。