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「NPB AWARDS 2022 supported by リポビタンD」が開催。MVPは2年連続でパがオリックス・山本由伸、セがヤクルト・村上宗隆!

 2022年プロ野球の掉尾を飾る年間表彰式「NPB AWARDS 2022 supported by リポビタンD」が11月25日に都内で開催された。新型コロナウイルス感染拡大予防のため2年連続無観客での開催だったが、今年は3年ぶりに一般のファンを入れて実施された。

 MVPに選ばれたのはパ・リーグが山本由伸(オリックス)、セ・リーグが村上宗隆(ヤクルト)。ともに2年連続での受賞となった。

 パでは1994年から96年のイチロー(オリックス)以来のMVP連続受賞となった山本。今季は最多勝利(15勝)、最優秀防御率(1.68)、勝率第一位(.750)、最多三振奪取(205)とタイトルを総なめにし、史上初の2年連続で投手4冠も手にした。6月18日の西武戦(ベルーナドーム)ではノーヒットノーランも達成。沢村賞も選考基準7項目のうち5項目をクリアし、史上6人目の2年連続受賞を果たしている。「大量失点する試合もあったんですが、全体的に安定して投げられたので、そこが成長した部分です。必死に1日を過ごしていたので、そこも良かったのかなと思います。2年連続でいい成績を残せたことに喜びも感じています。サポートしてくださった皆さまに感謝して、もっともっと野球と向き合っていけたらなと思います」と山本は好成績に満足することなく、前だけを見据えている。

 恐るべき打棒を見せた村上。打率.318、56本塁打、134打点といずれもキャリアハイを更新する成績を残し、史上最年少での三冠王に輝いた。7月31日の阪神戦(甲子園)、8月2日の中日戦(神宮)で史上初の5打席連続本塁打をマークするなど数々の記録を樹立。不動の四番としてチームを29年ぶりのリーグ連覇へ力強くけん引した。「続けて結果を残すことは非常に難しいので、それをできたということですごく満足していますし、自分自身まだまだできると思うので、来年もしっかり獲れるように頑張りたいと思います」。満票でのMVP獲得は1977年王貞治(巨人)以来、リーグ6度目となったが、「(数々の名選手と)全然肩を並べられているというふうにはまだまだ思っていませんし、結果を残し続けるのが大事なので、現役が終わったときに僕も比べられるような選手になれるように頑張りたいと思います」と村上はさらなる高みだけを目指している。

 新人王に選出されたのはパが水上由伸(西武)、セが大勢(巨人)となった。

 昨季、育成ドラフト5位で入団し、5月に支配下昇格を果たした水上。1年目に29試合に登板した経験を生かして今季は開幕から勝利の方程式に入った。強気のピッチングでフル回転。7月は11試合に登板して防御率0.00で月間MVPを獲得するなど、60試合に投げ35ホールドポイントをマーク。同僚の平良海馬とともに最優秀中継ぎ賞を獲得した。パの育成出身で新人王受賞は初の快挙だ。「開幕から狙っていたので、とてもうれしいです。今年は数字だけ見れば100点だと思います。ただ、7月は自分の中でも調子が良かったですが、それ以降落ちてしまったので、そこが反省点。来シーズンも今年と一緒くらいの試合数は投げないと意味がないので、そこを目標にやっていきます」と水上は言葉に力を込めた。

 今季、ドラフト1位で入団した大勢。中日との開幕戦(東京ドーム)でピンチを背負いながら40年ぶりの新人開幕戦セーブを挙げると、その後も1年を通して守護神の座を守った。今季最終戦のDeNA戦(横浜)で37セーブ目。2015年の山﨑康晃(DeNA)、22年の栗林良吏(広島)に続く、史上3人目の新人最多セーブ記録を達成した。「最後の最後で新人最多セーブに並べたことは良かったですが、防御率(2.05)など数字には納得がいっていません。ただ、毎試合毎試合、自分のベストを尽くして、チームのために投げることが新人王につながればと思っていました」。11月の侍ジャパン強化試合のメンバーに選ばれたことも大きなモチベーションになったという。来季は大勢のさらに成長した姿が見られそうだ。

 最優秀監督賞には中嶋聡監督(オリックス)、髙津臣吾監督(ヤクルト)の両リーグ優勝監督が輝き、正力松太郎賞にはオリックスを26年ぶりの日本一に導いた中嶋監督が初選出。同賞特別賞には村上も選ばれた。また、プロ4年目の今季、59試合に投げて防御率1.09、45ホールドポイントで最優秀中継ぎ賞に輝いた湯浅京己(阪神)にはセ・リーグ新人特別賞が贈られた。コミッショナー特別賞では三冠王や5打席連続本塁打など数々の記録を樹立した村上、13者連続奪三振のプロ野球記録をつくった佐々木朗希(ロッテ)が表彰。佐々木朗は日本タイ記録となる1試合19奪三振を称え、パ・リーグ特別賞にも輝いた。さらに、今季限りでユニフォームを脱いだ福留孝介(中日)にはセ・リーグ功労賞、内川聖一(ヤクルト)にはセ・パ両リーグ功労賞が贈られている。