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「NPB AWARDS 2025 supported by リポビタンD」が開催 阪神・佐藤輝明、ソフトバンク・モイネロが初のMVP 新人王にはヤクルト・荘司宏太、ロッテ・西川史礁が選出

 2025年のプロ野球を締めくくる年間表彰式「NPB AWARDS 2025 supported by リポビタンD」が11月26日に都内ホテルで開催され、各種タイトルなどの発表、表彰が行われた。

 MVPに選ばれたのはセ・リーグが佐藤輝明(阪神)、パ・リーグがL.モイネロ(ソフトバンク)。佐藤輝、モイネロはともに初受賞で阪神からは2023年の村上頌樹以来2年ぶり、ソフトバンクからは昨年の近藤健介に続いての選出となった。

 2リーグ制以降、最速の優勝を決めた阪神で佐藤輝の活躍は際立っていた。主に四番として打線をけん引し、139試合出場で打率.277、40本塁打、102打点をマーク。阪神では1986年のR.バース以来の本塁打王に輝き、打点王も獲得。優勝への原動力となったが受賞のあいさつでは感謝の思いがあふれ出た。

「球団関係者、スタッフの皆さん、監督、コーチ、チームメート、そして何よりいつも熱い応援をくださるファンの方のおかげだと思っています。家族にも感謝を伝えたいです。いつも連絡をくれたり、支えたりしてくれてありがたいと思っています。そして、去年亡くなった祖父にも感謝を伝えたいです。僕が小さいころ宮城の家に行くたびに2人で野球をして、楽しんだ思い出があります。それが僕の野球の原点になっていると思います。今日のこの姿を見せてあげたかったなというのが本音ですが、それでも天国で見守ってくれているのではないかと思っています」

 MVPを獲得した自覚もにじむ。「この賞を獲ったからには、来年もチームを勝利に導き、リーグ連覇もかかっていますし、日本一奪還を目指して頑張っていきたいと思います」。来季も四番として力強い打撃で周囲の期待に応えていく。

 5年ぶりの日本一を達成したソフトバンクでモイネロは先発としてフル稼働。6月6日のヤクルト戦(神宮)では球団新記録の1試合18奪三振をマークするなど24試合に登板し、12勝3敗、防御率1.46をマーク。2年連続で最優秀防御率に輝く抜群の安定感を見せた。

「自分だけでなく、他にもいいプレーをしていた選手がいたと思うんですけど、その中で自分が選ばれたのはすごく光栄ですし、自分としてもいいシーズンを送れたと思うのですごくうれしいです。(一番印象に残っているのは)シーズン外でいいのであれば今一番最近プレーしたのでCSの最後の試合です。チームを日本シリーズに導けたピッチングができたことがすごく印象に残っています」

 今年進化した点としては“スタミナ”を挙げた。「(先発転向2年目で)持久力が上がった点が一番良かったと思います。昨年は結構夏に落ちてしまいましたし、夏はどの投手も落ちてしまうと思うんですけど、今年はその中で自分がいいところをキープできたので持久力面がすごく良くなったなと感じています。チームにとっても、自分にとっても、いいコンディションでシーズンを始められることが大事だと思うので、まずは来シーズンに向けてしっかりコンディションをキープして、今年残した成績よりもすべてにおいて上回れるように頑張りたいと思います」。リーグ3連覇に向けてモイネロの奮闘は欠かせない。

 セの新人王を手にしたのは今季、セガサミーからドラフト3位で入団した荘司宏太(ヤクルト)。球団からは2019年の村上宗隆以来6年ぶり、投手では2013年の小川泰弘以来12年ぶりの選出となった。5月から約1カ月間離脱したが、45試合に登板し、2勝1敗、28ホールド、防御率1.05の好成績。リリーフ左腕として勝利を呼ぶ存在となった。「来年は抑えをやりたいので、セーブ王を獲得してこの場に戻ってきたい。そのために調子を崩さないこと、1年間戦える体作りをすることが大事になると思います」。2年目のジンクスを吹き飛ばす活躍を誓った。

 パは今季、青学大からドラフト1位で入団した西川史礁(ロッテ)が新人王を獲得した。球団からは2014年の石川歩以来11年ぶりで外野手の選出は初だ。シーズン序盤は打撃で苦しみ、2度の二軍落ちを経験。だが、6月下旬に一軍復帰以降は打率.311、通算ではリーグ6位の打率.281をマーク。11月の韓国との侍ジャパン強化試合のメンバーにも選ばれ、強打を披露した。「最初はうまくいかないことがほとんどでしたけど、終わってみて新人王を獲得できてうれしいです。(秋季キャンプでは)バットを振り込む数が春と違った。しんどい練習の先に喜びが待っていると思うので、さらに頑張っていきたいです」。大きく進化した姿で来季も躍動する。

 シーズン50試合連続無失点のNPB新記録を打ち立てた石井大智(阪神)はコミッショナー特別賞を受賞。最優秀監督賞には2年ぶりのリーグ制覇に導いた藤川球児監督(阪神)、2年連続リーグ優勝を果たした小久保裕紀監督(ソフトバンク)が輝き、5年ぶりの2ケタ勝利(11勝)を挙げた大野雄大(中日)はカムバック賞を手にした。今季のプロ野球で最も功績のあった監督や選手に贈られる正力松太郎賞は小久保監督が初受賞。また、ワールド・シリーズで3勝を挙げ、日本人選手として2009年の松井秀喜(ヤンキース)以来2人目のシリーズMVPを獲得した山本由伸(ドジャース)には同特別賞が贈られた。