横浜スタジアムで行われたSMBC日本シリーズ2026の第1戦、第2戦は延長にもつれこむ大接戦の末にソフトバンクが2連勝。10月27日、みずほPayPayドーム福岡に場所を移して行われた第3戦も、1点を争う緊迫した展開の末、やはり延長での決着となった。開幕3試合連続延長は、日本シリーズ史上初めてのことだ。
熱戦に終止符を打ったのはソフトバンクの切り込み隊長・正木智也。延長10回、一死走者なしで打席に立つと、DeNAの5番手・J.ルイーズが投じた3球目、152キロのツーシームを鋭く振り抜いた。力強く舞い上がった打球は、左翼ホームランテラスに弾むサヨナラ本塁打に。「入るとは思わなかった。二塁まで行かなければ、と全力疾走していた」という正木だが、大歓声でスタンドインを確信し、渾身のガッツポーズを繰り出した。
今季途中から一番に定着し、レギュラーシーズン28本塁打などブレイクを果たした5年目の外野手。プロ入り後初のサヨナラ弾は、「たぶん、人生初だと思います」と言うメモリアルな一発に。劇的な勝利でソフトバンクが2年連続の日本一に王手をかけた。
“初もの尽くし”の3連勝を振り返る上で、0対1で迎えた9回裏の攻撃を語り落とすことはできない。口火を切ったのは、四番の栗原陵矢だ。DeNAが満を持して送り込んだクローザー・S.レイノルズの2球目、140キロのカットボールを右越えに二塁打とし、一打同点の好機をつくる。続く柳田悠岐、山川穂高が倒れ、追い込まれたが、ソフトバンクの小久保裕紀監督が諦めることはなかった。山川が倒れた直後、二塁走者の栗原に代えて快足のイヒネ イツアを代走に送り出す。結果的に、この判断が土壇場での同点劇へとつながっていく。
9回二死二塁、打席の牧原大成が放った右前打は、得点阻止のために前進守備を敷いていた右翼・神里和毅の前に弾んだが、二走・イヒネは迷わず三塁を蹴る。最後は頭からホームへ滑り込み、返球よりも一瞬早く生還。DeNAを絶望のどん底に突き落とし、自軍には勢いをもたらす価値ある1点となった。牧原大の同点適時打を称賛した小久保監督は、続けて「よくかえってきてくれた」と日本シリーズ初出場のイヒネの走塁と、その判断を絶賛。ベンチワークに選手が応える、これ以上ない勝利だったと言える。
一方、DeNAは先発の東克樹が7回6安打無失点。走者を背負っても、4つの併殺打でこれを乗り切る“怪投”を見せていただけに、エース降板後の逆転劇は痛恨だった。5回に古市尊の適時打で今シリーズ初の先制点を奪い、この1点を8回まで守っていたが、レイノルズが2戦連続の救援失敗でシリーズに流れる風を変えることは叶わなかった。
3夜連続の延長勝利で勢いに乗るソフトバンクが4連勝で2年連続の日本一を手にするのか、それとも追い込まれた状況から起死回生の1勝をDeNAがもぎとるのか。注目のシリーズ第4戦は、28日にみずほPayPayドーム福岡で行われる。
2026年10月27日(火)
みずほPayPayドーム福岡 ◇開始 18:04 (3時間20分) ◇入場者 36,800人
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 計 | H | E | |
| 横浜DeNA | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 7 | 0 |
| 福岡ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1x | 2 | 10 | 0 |
































