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【セCSファーストS展望】豪華先発陣を擁する阪神、リーグ3連覇逃した巨人は短期決戦で意地を見せられるか

 ヤクルトとの熾烈な優勝争いで惜しくも敗れた阪神。だが、矢野燿大監督就任3年目のチームは確実に成長の跡を見せた。77勝56敗10分、勝率.579。本拠地・甲子園で迎え撃つ巨人に対し、シーズンで13勝9敗3分と07年以来14年ぶりに勝ち越した。「巨人アレルギー」の払拭は、短期決戦で心強い材料だ。

 今季の1点差ゲームは25勝14敗と大きく勝ち越し。その原動力になっているのが豪華な先発陣だ。エース・西勇輝は故障の影響で6勝止まりだったが、青柳晃洋が自己最多の13勝を挙げて自身初の最多勝を獲得。秋山拓巳、ドラフト2位左腕・伊藤将司も10勝に到達した。阪神の新人左腕で2ケタ勝利をマークするのは1967年の江夏豊氏以来の快挙だった。ガンケルも9勝ときっちり結果を残している。シーズン終盤に復帰した髙橋遥人も7試合登板で4勝2敗、防御率1.65と抜群の安定感を見せた。短期決戦で誰を先発で起用するか――。矢野監督も「うれしい悩み」になるだろう。

 一方、課題は打撃陣だ。リードオフマンの近本光司が178安打で自身初のシーズン最多安打を記録。ドラフト6位の中野拓夢は遊撃の定位置をつかみ、30盗塁で盗塁王獲得とチャンスメークはできるが、ポイントゲッターの不振がV逸の原因となった。四番として期待された大山悠輔は好不調の波が激しくスタメンを外れることも。ロハス・ジュニア、サンズ、マルテの助っ人トリオもシーズン終盤に快音が止まり、得点力不足に苦しんだ。ドラフト1位・佐藤輝明は新人左打者最多の24本塁打をマークし、75年ぶりに記録を更新したが、8月下旬から59打席連続無安打の試練を味わった。ただ、新人にシーズン通じて活躍を求めるのは酷だろう。

 今季のチーム総得点はリーグ5位の541点。クリーンアップをどう再構築するかがカギを握る。先発投手が最少失点で切り抜け、抜群の安定感を誇る守護神・スアレスで逃げ切るのが必勝パターンだが、投手陣の負担を軽くさせるためにも、打線の奮起に期待したい。

 一方の巨人は夏場までヤクルト、阪神と優勝争いを展開。経験豊富な選手たちがそろい、リーグ3連覇に向けて視界良好と見られていたが、9月以降に10勝25敗8分と大失速。3位でCS進出場を決めたが、シーズン負け越しと不本意な結果になった。

 気がかりなのは、先発陣を牽引してきた髙橋優貴と戸郷翔征だ。髙橋は自己最多の11勝をマークしたが、7月まで9勝と順調に白星を重ねたのに対し、8月以降は2勝のみ。戸郷も6月まで8勝と最多勝を狙える位置につけていたが、7月以降は1勝と失速。2年連続9勝止まりに終わった。共に球威十分の直球が持ち味だが、登板を重ねるにつれて威力がなくなり痛打を浴びるケースが増えた。戸郷はCSで救援待機となりそうだが、休養を取ってCSに万全のコンディションで臨めるかがポイントになる。

 そして、菅野智之の「エース復権」も短期決戦を勝ち抜く上で必須条件だ。今季は故障やコンディション不良で7月上旬まで4度の登録抹消を繰り返した。出場が内定していた東京五輪も出場辞退。19試合登板で6勝7敗、防御率3.19はプロ9年目で自己ワーストの成績だが、復調の兆しは見えている。10月の月間成績は4試合登板で1勝0敗、防御率1.88。持ち味である力強い直球、精度の高い多彩な変化球をテンポ良く投げ込む投球スタイルが戻りつつある。首脳陣はCS初戦の先発登板を明言しており、躍動感あふれる投球でチームに白星をつけたい。

 打線は坂本勇人、岡本和真、丸佳浩、ウィーラーと主軸に加え、成長著しい松原聖弥、野球センスはチーム屈指の吉川尚輝と役者はそろっている。岡本和は39本塁打、113打点で2冠を獲得。不動の四番として風格が出てきた。ただ、シーズン終盤は当たりが止まり、コンディション不良のために別メニュー調整となっているのは気がかりだ。丸は6月にファーム降格を味わうなど打撃不振に悩んだ時期があったが、10月は月間打率.361、6本塁打、11打点と調子を上げていた。一度打ち出すと止まらないだけに、打線のキーマンになりそうだ。

【文責:週刊ベースボール】