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【パCSファイナルS展望】山本由伸、宮城大弥のダブルエース擁するオリックス、ロッテは生命線の「勝利の方程式」がカギに

 パ・リーグの「2021 パーソル クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージは1位・オリックスがファーストステージを突破してきた2位・ロッテを京セラドーム大阪で迎え撃つ。

 昨年までの2年連続最下位から、25年ぶりのリーグ優勝を飾ったオリックス。「個々の能力は高いが勝てない」と言われていたが、「勝つ集団」に変貌した。中嶋聡監督の手腕は大きい。二軍監督時代から潜在能力を評価していた杉本裕太郎を主軸に据えると、打率.301、32本塁打、83打点と大ブレークし、自身初の本塁打王を獲得。高卒2年目の紅林弘太郎は遊撃のレギュラーに定着し、内外野を守っていた宗佑磨も三塁のレギュラーになりプロ7年目で初の規定打席に到達。二塁から中堅にコンバートされた福田周平は不動のリードオフマンに成長した。選手が最も輝くポジションはどこか。中嶋監督の洞察力が光ると共に、ミスをしてもスタメンから外さずに我慢強く使い続けた。打線の核だった吉田正尚が打率.339、21本塁打、72打点で2度目の首位打者を獲得したが、度重なる故障でシーズン終盤に戦線離脱。例年なら失速したかもしれないが、今年のオリックスは強かった。10月の月間成績は10勝6敗2分け。勝ち続けられたのは、チームに底力がついた証だ。

 球界屈指の「2枚看板」の存在も不可欠だ。エースの山本由伸が18勝5敗、防御率1.39で最多勝、最優秀防御率、最多奪三振と投手タイトルを総ナメにする活躍を見せると、2年目左腕・宮城大弥も13勝4敗、防御率2.51と大活躍。投手陣の顔だった山岡泰輔が3勝に終わり、9月に右ヒジ手術に踏み切ったが、山﨑福也、田嶋大樹とエースになれる資質を持った左腕たちが奮闘した。救援陣もヒギンス、富山凌雅、山田修義、K-鈴木、比嘉幹貴とさまざまなタイプの投手をそろえ、守護神・平野佳寿につなぐ必勝パターンを確立。競り合いに強く、今季の1点差ゲームは20勝13敗と大きく勝ち越した。

 1勝のアドバンテージがある上、ファイナルステージ初戦で先発が予想される山本で白星をつかめば、一気に有利な状況になる。2戦目は今季ロッテ戦7試合登板で3勝1敗、防御率2.37と相性が良い田嶋が有力視される。投打で圧倒して日本シリーズ進出を目指す。

 一方、ロッテは3位・楽天とのファーストステージで、初戦は5対4、2戦目は4対4の引き分けと、1勝1分でファイナルステージに進出。シーズンさながらの粘り強い野球を見せた。「日替わりヒーロー」が出るのがロッテの特色だが、短期決戦でも健在だった。初戦は楽天に逆転を許したが、エチェバリアが8回二死で松井裕樹から左翼席に起死回生の同点アーチ。9回は代打・佐藤都志也が右中間にサヨナラ適時二塁打で勝負を決めた。2戦目は「六番・右翼」でスタメンに抜擢された21歳の山口航輝がパ・リーグCS最年少アーチを放つなど猛打賞、2打点の大活躍。主軸も奮起した。1点を追いかける7回にマーティンが酒居知史から右越え同点アーチ。この一撃で引き分けに持ち込んだ。

 ロッテの生命線は「勝利の方程式」だ。6回以降は井口資仁監督が絶大な信頼を置くセットアッパーの国吉佑樹、唐川侑己、佐々木千隼から守護神・益田直也につないで逃げ切る。ファーストステージ初戦では、国吉が7回に制球を乱してピンチを作ると、唐川が3点適時打を浴びて一時は逆転を許した。国吉は2戦目で先発の小島和哉が7回一死一、二塁のピンチを残した後に登板したが、無失点で切り抜けてすぐに名誉挽回。短期決戦では勝負どころで登板する救援陣の投球がカギを握る。オリックスとのファイナルステージの注目ポイントだ。

 ロッテは過去に「下克上」を2度成し遂げている。バレンタイン監督が率いた2005年はシーズン2位に終わったがプレーオフを勝ち抜いてリーグ優勝を果たすと日本シリーズで阪神に4連勝と圧倒。西村徳文監督が率いた10年はシーズン3位に滑り込むと、ファーストステージで2位・西武を撃破し、ファイナルステージもソフトバンクに王手をかけられながら3連勝で突破。日本シリーズでは中日に4勝2敗1分で4度目の日本一を飾った。今年はリーグ優勝できなかった悔しさを胸に、「3度目の下克上」を見せられるか。

【文責:週刊ベースボール】