日本野球協議会 オペレーション委員会「医科学部会」からのお知らせ
一般社団法人日本野球機構
一般財団法人全日本野球協会
一般社団法人日本野球機構と一般財団法人全日本野球協会は、各団体の公式サイトにて「肘の障がい」についての調査結果を公開いたしました。
2016年5月に発足したプロ・アマ野球団体合同による「日本野球協議会」の中のオペレーション委員会に属する医科学部会は「障がいによる野球競技からの離脱者をゼロにする」ことを目標に活動を開始しました。
まずは、日本の野球現場の障がいの実態を調査すべく、日頃から野球競技者の診療に携わる全国の医師のネットワークを構築し、「日本野球障がい予防懇話会」を設立。その活動の一環として、野球選手の診療に従事する医師131名に、「肘の障がい」についてアンケートによる全国調査と手術症例登録(期間2020年1月~2021年12月)の依頼による調査を実施しました。
今回の全国調査研究は、野球をすることで肘が痛くなる障がいの中で、いわゆる〝野球肘〟と呼ばれ、重症化すると手術することにもなる「肘関節内側(尺側)側副靱帯損傷」※1と、「上腕骨小頭離断性骨軟骨炎」※2に注目しました。
その主な調査結果について選手、指導者、保護者の皆様たち野球現場へ、医療現場の関係者の方々にも共有すべく日本野球機構と全日本野球協会の公式サイトで調査報告書を公開することになりました。全国の選手たちの障がい予防の一助となれば幸いです。
調査報告書
日本野球協議会医科学部会 障がい予防研究 第1回調査報告
公開URL
一般社団法人日本野球機構 公式サイト
一般財団法人全日本野球協会 公式サイト
補足
回答いただいた医師、手術を受けた患者さん方の個人情報は公開されません。また、日本全国で診療されたすべてのケースを反映できた結果ではありません。
- ※1 肘関節内側(尺側)側副靱帯損傷
不良な投げ方や経年的に肘の内側の靭帯が損傷され、投げるときに痛みが強く、強く投げられない、遠くに投げられないなどの症状があらわれます。 - ※2 上腕骨小頭離断性骨軟骨炎
明確な原因は不明ですが、不良な投げ方やたくさん投げることが悪化要因で、肘の関節内の軟骨の一部がはがれてしまい、投げるときの痛みや腕が伸びないなどの症状があらわれます。
参考情報
日本野球協議会
21世紀において、野球が広く国民に愛され、親しまれるために、普及・振興事業の充実をはかり、我が国最大のスポーツ文化としてさらに発展させていくことを目的として一般社団法人日本野球機構と一般財団法人全日本野球協会が2016年5月に発足したプロ・アマ野球団体による合同協議会。「普及・振興委員会」、「侍ジャパン強化委員会」、「マーケティング委員会」、「国際委員会」、「オペレーション委員会」の5つの委員会を設け、この委員会を中心に活動を実施。
オペレーション委員会
日本野球協議会の中の委員会の1つで、野球に関わる医科学的知識の普及、規則改正や規則解釈に関する協議、審判・記録員の育成、場内アナウンスの育成、球場管理・グラウンド整備等の野球競技に付随するあらゆる運営面の知識の共有等を目的とし、これを審議し幹事会に意見を具申するとともに諮問に応じ、各種オペレーション関連事業の円滑な運営を図るために必要な措置を講じることを目的とした委員会。