【セCSファーストS展望】巨人はロースコアの展開に勝機、DeNAは2年ぶりの下克上を狙う
「2026 JERA クライマックスシリーズ セ」のファーストステージが10月10日、東京ドームで開幕する。最後まで阪神との優勝争いを演じ、レギュラーシーズンを2位でCS進出を果たした巨人と、レギュラーシーズン3位のDeNAが激突。ファーストステージの両者の顔合わせは2年連続で、昨年はDeNAが本拠地の横浜スタジアムで巨人を連勝で破っている。また、2024年にはファイナルステージで対戦し、3位だったDeNAが優勝した巨人に競り勝ち、日本シリーズでもソフトバンクを破って下克上日本一を達成したのは記憶に新しいところだ。
今年のレギュラーシーズンでの直接対決では、巨人が13勝12敗とわずかながらも勝ち越した。4月3日の初戦こそ1対3と落としたものの、14試合目まで6連勝を含む11勝3敗。圧倒的な強さを見せていたが、8月以降の11試合は巨人の2勝9敗と立場は完全に逆転した。ファーストステージの舞台となる東京ドームでは6勝4敗と巨人が勝ち越しているが、10月3日のレギュラーシーズン最後の対戦は巨人が6回まで2点をリードしていながら、7回に一挙4点を失い試合を落としている。戦力も条件もほぼ互角と言って差し支えないだろう。
短期決戦では先発投手のデキがカギを握る。巨人は7年目で初めてシーズン10勝(8敗)を果たし、DeNAから5勝(1敗)と相性の良い井上温大と、ルーキーながら11勝(9敗)を挙げ、DeNAからは2勝を奪った竹丸和幸の左腕コンビに、勝負のかかる3戦目には経験豊富な戸郷翔征を予想。戸郷は今季14試合登板で5勝(3敗)にとどまっているが、最終登板となった9月29日の広島戦(東京ドーム)では9回途中1失点の好投で勝利投手になっており、終盤にかけてしり上がりに状態を上げている。
一方のDeNAはエースの東克樹が盤石。今季は25試合に登板し12勝(6敗)、極めつきはリーグ2位となる22のQS(クオリティースタート)で、安定感抜群だ。巨人戦には4試合に登板し、3勝と相性も良い。第2戦は入団3年目で先発ローテーションに欠くことのできない存在となった石田裕太郎を予想する。20試合に先発登板し、キャリアハイの5勝(8敗)をマークしており、今、一番勢いに乗っている若手投手だ。問題は3戦目の人選。シーズン7勝(3敗)の尾形崇斗、5勝(1敗)をマークした深沢鳳介も候補だが、5勝(8敗)ながらシーズン終盤に好投を見せた平良拳太郎が有力か。
いずれも強力なリリーフ陣を擁している。特に巨人は2024年の現役ドラフトで日本ハムから移籍し、今季は45ホールドポイントで最優秀中継ぎ投手賞のタイトルを確定させた田中瑛斗に加え、42セーブを挙げて3年連続で最多セーブ投手となったR.マルティネスがいる。ロースコアの展開から、8回=田中瑛、9回=マルティネスの勝利の方程式につなげる展開が、巨人にとっての勝利への近道となる。DeNAも抑えに定着したS.レイノルズが対巨人では9試合2勝3セーブで無失点と圧倒的な強さを見せる。ともに52試合に登板した中川虎大、伊勢大夢に、33試合登板で防御率1.10の浜地真澄もおり、こちらもリリーフ陣に強みを持つ。
互いに強みを持つ投手陣をいかに攻略するか。巨人打線では松本剛が対DeNAで打率.333、佐々木俊輔が同.306と好相性。大城卓三がチームトップの14打点をたたき出している。DeNAは三森大貴の対巨人打率.310、佐野恵太の17打点、度会隆輝の28安打が突出した数字。ただし、チーム打率は.228とやや低調な点が気がかりか。
今季に限らず、近年の対戦からも分かるように、接戦は必至。巨人が2位の意地を見せるのか、終盤の勢いそのままにDeNAが下克上へのステップとするのか、目が離せない3戦となりそうだ。
【文責:週刊ベースボール】

