連勝で勢いに乗る福岡ソフトバンクとなんとか対戦成績をタイに戻したい阪神。両者ともに初回から波乱続きだった。
初回、福岡ソフトバンクの先発・中田賢一は簡単に二死を奪うも、そこから3連続四球で満塁のピンチを招く。しかし六番・福留孝介からフォークで空振り三振を奪い、無失点で切り抜けた。
その裏、阪神の先発・岩田稔は一番・柳田悠岐に二塁打されると、明石健志の投前犠打で処理したボールを三塁へ送るもこれがセーフとなり、さらに四球で満塁としてしまう。四番・李大浩は三振に仕留めるも、続く五番・松田宣浩にレフト前へ適時打され2点を先制された。
追いかける阪神は3回、再び連続四球で一死満塁のチャンスを作ると、五番・マートンの犠飛と福留の中前打で同点に追いつく。
2回以降落ち着きを取り戻した岩田は、走者を許すものの要所を締め、7回まで得点を与えない。8回は福原忍、9回は安藤優也がゼロで切り抜ける。
一方の福岡ソフトバンクも4回から東浜巨をマウンドに送り6回まで無失点に抑えると、7回を森唯斗、8、9回を五十嵐亮太が3人で抑える圧巻の継投。
だが、このシリーズでは初めてとなる延長戦に突入すると試合が動いた。10回から登板したサファテが阪神先頭の西岡剛に中前打、さらに犠打と鳥谷敬の安打で一死一、三塁のピンチ。しかし四番・ゴメスを併殺に打ち取り流れを断つと、その裏、福岡ソフトバンクは四球とフィルダースチョイスで一死一、二塁のチャンス。なんとか無失点で切り抜けたい阪神は守護神・呉昇桓をマウンドへ。松田をセカンドフライに打ち取り、二死一、二塁とするも、呉昇桓の直球対策のためバットを短く持った中村が、148キロ直球をライトスタンドへ運ぶサヨナラ3ラン。ホームで優勝を決めたい福岡ソフトバンクは、劇的な幕切れで日本一に王手をかけた。
2014年10月29日(水)
ヤフオクドーム ◇開始 18:30 (3時間56分) ◇入場者 35,861
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 計 | H | E | |
阪 神 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 4 | 0 |
福岡ソフトバンク | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3X | 5 | 7 | 0 |
(延長10回)
[神] | 岩田、福原、●安藤(0-1)、呉昇桓 - 藤井 |
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[ソ] | 中田、東浜、森、五十嵐、○サファテ(1-0) - 細川 |
[ソ] | 中村 1号(10回3点 呉昇桓) |
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