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日本野球機構オフィシャルサイト

NPBアンチ・ドーピングガイド2017

2.ドーピング検査とは?

ドーピング検査の手順

では、実際にどのようにドーピング検査が行われるのかをみていくことにしましょう。

まず、全体の流れを以下に図でしめします。それぞれについてはイラストとともに詳しく説明します。今年度からは尿検査だけでなく血液検査の実施が追加されました。実施に関する詳細は「NPBドーピング検査実施要項」を参照していただきたいのですが、ドーピング検査で採取する検体は、尿のみ、血液のみ、または尿と血液の両方のいずれかとされています。つまり、尿検査か血液検査のどちらかのみか、両方とも実施される場合もあるということです。概要は、以下のとおりです。

0.NPBアンチ・ドーピング委員会によるドーピング検査対象試合の通知

NPBアンチ・ドーピング委員会は、公式戦においてドーピング検査を実施する試合(「ドーピング検査対象試合」と呼ばれる)を指定し、試合を行う球団に、試合当日の試合開始60分前までに、「ドーピング検査対象試合」であることを通知します。ですから、試合が始まったときにはすでにその試合でドーピング検査があるかないかはわかっています。検査があるのかないのかと不安を感じながらプレーするようなことはありません。

ただし、競技会外検査については、予告なしに選手に通知されます。

1.検査対象選手の通知

★競技会外検査の対象選手は、NPBアンチ・ドーピング委員会が独自の判断で決定します。

競技会(時)検査においては、「ドーピング検査対象試合」でベンチ入りしている選手のなかからクジで検査する人を選ぶという方法をとります。但し場合によっては、対象選手を事前に指定して検査を行うこともあります。このクジ引きは試合の5回終了時に、両チームの担当者(以下「チーム担当者」という)がドーピング検査場所で行います。

選ばれた選手に「ドーピング検査招集用紙」と呼ばれる文書が発行され、「チーム担当者」からその選手本人に通知されます。これは、単にクジで選ばれただけで、「ドーピングしているのではないか」と疑われたわけではありません。ですから、何も不安に感じることはありません。

注意が必要なのは、通告を受けたとき「いやだ、そんな必要はない」と断ると、アンチ・ドーピング規程違反、つまり検査の結果「ドーピング陽性」と判定されたのと同じように扱われるということです。したがって、「断ることはできない」のです。むしろ、積極的に検査に協力することが、検査をスムーズに進めることになります。これは競技会外検査でも同様です。

2.ドーピング検査場所への出頭

選ばれた選手は、「チーム担当者」1名とともに、競技会(時)検査では、試合終了後可能な限り速やかにドーピング検査場所に出頭しなくてはなりません。ひとりで行くわけではないので、何かわからないことがあれば、遠慮なく聞くこともできます。

ドーピング検査場所に立ち入りが許されているのは、以下6項目に該当する人で、入室時に「ID」が配られます。

  1. 「対象選手」
  2. 「対象選手」所属の「チーム担当者」あるいはチームドクター
  3. 通訳(必要な場合)
  4. 「対象選手」所属球団の球団代表(あるいはその代理人)
  5. 「DC(ドーピング・コントロールの意味)ドクター」および「DC係官」
  6. NPBアンチ・ドーピング委員会委員および委員から委嘱された担当者

競技会外検査では、準備が整いしだい(尿意をもよおしたら)、ドーピング検査場所に出頭してください。

3.「ドーピング検査招集用紙」への署名

「ドーピング検査招集用紙」に、選手がドーピング検査場所に出頭した時刻を記入し、選手はそれを確認して署名をします。

【尿検査の場合】 4.尿の採取

選手は、採尿容器を自分で選んで、トイレで同性のDC係官の監視のもとに、採尿容器に90ml以上の尿を採取します。90mlというとコップ半分程度の量になります。いきなり尿は出ないかもしれませんが、リラックスして尿意をもよおすのを待ちましょう。

【尿検査の場合】 5.サンプルキットの選択

選手は、サンプルキットを選択し、サンプルキットのコード番号、ボトルのコード番号が同じであることを確認します。

【尿検査の場合】 6.尿を2つのボトルに入れる

DCドクターの指示に従い、選手は採尿容器からボトルAに60ml以上、ボトルBに30ml以上の尿を注ぎ入れます。そのとき、少し尿が残るようにしておきます。採尿容器に残った尿で、比重の測定を行います。採尿した尿の比重が1.005未満の場合には、尿をもう一度採取することになります。

もし、尿の量が足りない場合は、選手が自分でいったん封印し、もう一度尿が出るのを待ちます。

【尿検査の場合】 7.ボトルを封印し、箱に入れる

無事、ボトルAとボトルBに尿を規定量入れることができたら、確実に封印し(フタを閉める)、2つのボトルを輸送用のビニール袋に入れた後、始めにビンが入っていた箱へと戻します。なお、この封印した検体は、分析機関に送られ、そこで分析されることになります。

【血液検査の場合】 4.待機

検査室に到着したら「招集用紙」にサイン後、椅子に座り両足が地面についた状態で10分間安静にします。リラックスした状態で座ってもかまいません。

【血液検査の場合】 5.サンプルキットの選択・確認・開封

対象選手は検査に使用するサンプルキットを選択し、サンプルキットのコード番号とボトルのコード番号が同じであること、器具に不審な点(傷や開封された形跡等)がないことをしっかり確認してください。

【血液検査の場合】 6.血液採取・止血

DCドクターから説明される、採血に関する説明と注意点を十分に確認後、採血を行う方の腕を相談して決めてください。採血後、絆創膏を貼りますので、採血者の指示をしっかり聞き、絆創膏の上から指で押さえて止血しましょう。

内出血予防のため、採血後30分間は採血した腕を激しく使う運動等は避けてください。

【血液検査の場合】 7.検体番号の確認と袋詰め

採血管に貼られた検体番号とキットのフタ、ボトルの番号がすべて一致していることを確認し、カチカチという音が鳴らなくなるまでフタを閉めてください。封印されたボトルを選手又はDCドクターが輸送用のビニール袋に入れます。

8.使用薬物の申告・署名

最後に、7日以内に使用した医薬品または栄養補助食品(サプリメント)などについて、薬品(食品)名、投与日時、その量、方法のすべてを申告し、DCドクターがそれを所定の用紙に記入します。したがって、薬やサプリメントをとるときには、必ず記録しておく必要があります。

選手はドーピング検査を通してなにかコメントがあれば、所定のコメント欄に記入します。

すべての記入が終わったら、問題がないか確認して、選手、チーム担当者、DCドクターが署名します。選手は所定用紙の写しを受けとります。