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日本野球機構オフィシャルサイト

NPBアンチ・ドーピングガイド2016

9.ドーピング検査Q&A

Q1 なぜ、プロ野球なのにドーピング検査をするのですか?

A1

ドーピング検査は、もともとはオリンピックから始まりました。ごぞんじのように、かつてオリンピックにプロは参加できなかったのですが、今ではバスケットボールの「ドリームチーム」はもちろん、野球でもプロ選手が多数参加しています。また、アンチ・ドーピング運動は世界的高まりをみせ、日本でも国体やJリーグでもドーピング検査が実施されるようになりました。プロ選手の場合、職業としてスポーツをしているわけですが、もし「ドーピング違反」で試合に出られなくなった場合、選手生活への影響が大きく、あまり積極的にドーピング検査を導入しようという動きはありませんでした。しかし、高まるアンチ・ドーピング運動と、何よりもドーピングによってスポーツそのものがだめになるという理由から、MLBをはじめプロスポーツにもドーピング検査が導入されるようになったのです。
選手のみなさんにとってはわずらわしいこともあるでしょうが、なによりも日本のプロ野球と選手のみなさんを守るためにドーピング検査が行われるのです。クリーンな日本プロ野球であるから、人々から応援されるのです。クリーンさを保つため、ご協力をお願いします。

Q2 どうしてもドーピング検査を受けなくてはいけないのですか?

A2

ドーピング検査の対象に選ばれた場合は、断ったり、延期したりすることはできません。「今日は都合が悪いから」とか「今度にしてほしい」とか「自分はなにもやっていないから」というのは理由になりません。選ばれたら、拒否できないのです。もし、拒否したり、指定の時刻にドーピング検査の場所に行かなかったら、それだけで「ドーピング違反」になります。

Q3 禁止物質・方法にはどのようなものがあるのですか?

A3

世界アンチ・ドーピング機構(WADA)の禁止表は、大きく次の3つに分けることができます。Ⅰ.常に禁止される物質と方法(競技会(時)検査および競技会外検査)、Ⅱ.競技会(時)検査でⅠに加えて禁止される物質、Ⅲ.特定競技で禁止される物質、 そして禁止されてはいないけれど乱用を監視する物質のリストとして監視プログラムがあります。 ただし、Ⅲは野球には関係ありません。全体的にいうと、競技力を向上させる薬・方法、違反物質を使用していることをかくすための薬・方法が禁止物質・方法ということになります。詳しくは、本文を参照してください。

Q4 自分ではまったくその気がないのに「ドーピング」とされることはありえますか?その場合、「無罪」を主張することはできないのですか?

A4

ドーピング検査では「その気があったかどうか」ということよりも、ドーピング検査で禁止物質が検出されたかどうかが問題になります。検出されれば、「陽性」であり、ドーピング違反が問われます。禁止物質が入っているのを知らないで、風邪薬や胃腸薬をのんだ場合も同様です。ドーピング検査では、このように「疑わしきは罰する」という立場がとられます。したがって、日々の注意がとても重要になります。このガイドを作成したのも、プロ野球選手のみなさんに、「うっかりしてドーピング」というようなことがないよう正しい知識をもっていただくためなのです。

Q5 プロ野球選手は病気やケガのときにお医者さんからもらった薬ものめないのですか?

A5

原則として、禁止物質が含まれた薬は使えません。しかし、治療のためにどうしても必要な場合には絶対に使えないわけではありません。所定の用紙(TUE申請書)で申請し、許可されれば、使用できます。禁止物質が含まれているかどうか、よくわからないときは、薬物名を記しておき、アンチ・ドーピングに詳しいスポーツドクターかNPB医事委員会に問い合わせてください。

Q6 市販の薬でもドーピングになることはありますか?

A6

あります。総合感冒薬(風邪薬)や胃腸薬、せきどめなど、また漢方薬でも禁止物質が含まれていることがあります。 安易に市販の薬をのまないようにしてください。 『選手手帳』に使ってよい薬、特に気をつけたい一般用医薬品(OTC医薬品)の一覧を掲載しましたので参照してください。

Q7 サプリメントでドーピングということはありますか?

A7

海外のサプリメントのなかには禁止物質を含むものがあるので要注意です。成分表示がないものや、メーカーに問い合わせても、その内容を教えてくれなかったり、「秘密だ」といわれるものは使わないほうがよいでしょう。
サプリメントというより、滋養強壮薬(精力剤)のたぐいは禁止物質が含まれているケースが多く、プロ野球選手は使わないほうがよいでしょう。

Q8 酸素カプセルはドーピング行為になりますか?

A8

なりません。2015年のWADA禁止表でもM1.血液及び血液成分の操作の項で酸素摂取や酸素運搬、酸素供給を人為的に促進することは禁じていますが、「但し、酸素自体の補給は除く」と明記されていますので、高圧空気カプセル、高圧酸素室、ボンベなどによる酸素吸入などはドーピングにはなりません。

Q9 ぜんそく治療のベータ2作用薬吸入に関して変更された点はありますか?

A9

2012年からホルモテロールの吸入に関してTUEが不要になりました。したがって、セレベント(サルタノールなど)、サルメテロール(セレベント、アドエア)、ホルモテロール(シムビコート)に関しては、TUEの申請は不要です。ドーピング検査時に使用している旨を申告してください。なお、メプチンは引き続きTUE承認なしに使用できませんので注意してください。

Q10 糖質コルチコイドの局所投与の際のTUE申請は不要ですか?

A10

糖質コルチコイドの局所投与の際のTUE申請は不要で、使用の申告も不要です。ぜんそく治療のための糖質コルチコイドの吸入の場合もTUE申請は不要です。

Q11 内科的な疾患を抱え常備薬を常用する選手は、チームドクター以外の個々のかかりつけ医師の署名によるTUE申請はできるでしょうか?

A11

TUEの申請は、アンチ・ドーピングに詳しいドクターであれば誰でもかまいません。チームドクターである必要はありません。

Q12 ドーピング検査で禁止物質が検出されたときには、どうなるのですか?

A12

尿によるドーピング検査では、尿を2つのボトルに採取します。その1つのボトル(A検体といいます)から禁止物質が検出されたとき、もう1つのボトル(B検体といいます)の検査を要求することができます。B検体の検査結果も同じであれば、ドーピング検査陽性になり、制裁がかされます。ただし、制裁を決定する前に選手本人が弁明する機会が与えられます。

Q13 ドーピング検査陽性となり、制裁が決定された場合、抗議することはできないのですか?できるとしたら、どうすればよいのですか?

A13

この場合の「抗議」は規程上は「異議申立て」と呼ばれます。当該選手は、処分がいい渡されてから実働日の10日以内に所属球団を通じて異議申立ての申請を「NPBドーピング特別委員会」に提出することができます。 詳細は「6.結果に不満がある場合(異議申立て)」を参照してください。

Q14 ドーピングに関してわからないことがあった場合、どこに聞けばよいでしょうか?

A14

身近にアンチ・ドーピングに詳しいスポーツドクターがいれば、その先生に聞いてみるのもよいでしょう。何か疑問があれば、NPB医事委員会にお問い合わせください。

ドーピング検査Q&A