7月20日、マツダスタジアムで「マイナビオールスターゲーム2023」第2戦が行われた。マツダスタジアムでの開催は2015年以来8年ぶり。試合前は第1戦に続いて行われたホームランダービーで球場が盛り上がった。強打者たちの競演は初戦で岡本和真(巨人)が柳田悠岐(ソフトバンク)を2-1で下すと、準決勝は万波中正(日本ハム)を6-3で破った宮﨑敏郎(DeNA)と対戦。岡本和は5本を放ち、宮﨑もアーチを重ねたが4本に終わり、岡本和が決勝へ。細川成也(中日)との頂上決戦は先攻の細川がまさかの0本。後攻の岡本和が左翼席へたたき込み、ホームランダービーで優勝を飾った。
セ・リーグは九里亜蓮(広島)、パ・リーグは山下舜平大(オリックス)の先発で始まった一戦、先制したのはパだった。2回、先頭の柳田が二塁打を放つと、続く紅林弘太郎(オリックス)の左前打で一、三塁に。このチャンスに一死後、若月健矢(オリックス)がセンターへ犠飛を放って三走・柳田が本塁生還し、パが1点を奪った。
高卒3年目の山下は初のオールスターで力強いピッチングを披露した。初回は先頭の関根大気(DeNA)を151キロで中飛、続く佐野恵太(DeNA)は152キロで一ゴロ、三番・秋山翔吾(広島)は151キロで左飛。2回は先頭の岡本和に左前打を浴びたが、牧秀悟(DeNA)は150キロで空振り三振、中田翔(巨人)は151キロで三ゴロ併殺に打ち取って2回無失点に抑えた。全18球中、直球は17球。そのうち16球が150キロ超と圧巻の投球を披露。降板後には「野球の楽しさを実感できる場だなと思いました」と充実した表情を浮かべた。
4回、トレバー・バウアー(DeNA)がマウンドに上がったが、元サイ・ヤング賞右腕から先頭の万波が131キロスライダーを左中間席へ。「完ぺきな当たりでした」という2試合連続弾でパが追加点を挙げると、さらに一死一、三塁から若月の三ゴロの間にパが1点を入れ、3対0とした。バウアーは試合前の宣言どおりに“球種予告投球”。すべての投球前にグラブで球種を予告して投げ込んだ。「お客さんの雰囲気も楽しかったです」とバウアー。エンジョイしながら全24球を投げた。
4回まで無得点のセは5回、先頭の岡本和が津森宥紀(ソフトバンク)から二塁打でチャンスをつくると、続く牧の中前打で1点を返す。しかし7回、パは一死一、三塁と大竹耕太郎(阪神)を攻め立てると栗原陵矢(ソフトバンク)が内角ツーシームを右翼へ打ち返し、犠飛に。さらに8回にも二死一、二塁からマルティネス(日本ハム)がターリー(広島)から右翼へ2点適時三塁打を放ち、6対1とセを突き放した。反撃したいセだったが、8回から登板した平良海馬(西武)をとらえ切れず。パが連勝を飾り、21年第2戦から5連勝をマーク。通算成績はパの90勝80敗11分となった。
最優秀選手賞(MVP)を獲得したのは一発を含む2安打1打点と強打を発揮した万波。MVPに関しては「獲るつもりでいました」と笑顔を浮かべ、「すごい先輩方がいる中で使っていただいて感謝しています。最高の結果が出て良かったです」と四番の役割を果たしたことが自信につながった。敢闘選手賞には山下、マルティネス、岡本和が選出。万波はマイナビドリーム賞にも選ばれ、今年の夢の球宴は幕を閉じた。
2023年7月20日(木)
MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島 ◇開始 18:34 (2時間20分) ◇入場者 30,925人
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
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パシフィック・リーグ | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 6 | 13 | 0 |
セントラル・リーグ | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 5 | 1 |
[パ] | ○山下(B)、上沢(F)、種市(M)、津森(H)、ペルドモ(M)、オスナ(H)、平良(L) - 若月(B)、マルティネス(F) |
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[セ] | ●九里(C)、今永(DB)、バウアー(DB)、サイスニード(S)、戸郷(G)、大竹(T)、ターリー(C)、田口(S) - 大城卓(G)、梅野(T) |
[パ] | 万波(F)(4回ソロ バウアー) |
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