教員のための「ベースボール型」授業研究会(2017年度大規模開催)をメットライフドームで開催
8月23日、埼玉県所沢市メットライフドームにおいて全国の小学校の教員を対象とした「教員のための『ベースボール型』授業研究会」(後援=スポーツ庁、埼玉県教育委員会、宮城県教育委員会、茨城県教育委員会、栃木県教育委員会、群馬県教育委員会、千葉県教育委員会、神奈川県教育委員会。協力=日本プロ野球選手会)を行いました。
本研究会は、平成23年度より全面実施された学習指導要領に「ベースボール型」が、全国の小中学校体育授業で必修となったことを受け、教員の方に「投げる・捕る・打つ」の基本動作の指導方法を学んでいただくとともに、簡素化したベースボール型ゲームの行い方について共有させていただくことを目的としており、今年で6回目の開催となりました。
授業研究会には全国各地から過去最多タイとなる181名の教員等が参加。講師にはプロ野球OB選手の武藤一邦、塀内久雄、上野大樹(元ロッテ)、岡村隆則(元西武)、西村弥(元東北楽天)、大島公一(元オリックス)、田中大二郎、芳川庸(元巨人)、佐伯貴弘、小山田保裕(元横浜)、内藤尚行、山部太(元ヤクルト)各氏、計12名を迎え入れ、参加者は講師のプロの経験に基づく的確な指導方法の説明について熱心に耳を傾けていました。
開会式には日本体育大学の白旗和也教授より「ベースボール型」授業の変遷をお話いただき、「今日学ぶことはぜひ持ち帰り実践してほしい」とのお言葉をいただきました。
今回のプログラムでは、午前中は講師が東京都東大和市立第九小学校の児童41名に対し模擬授業を行う様子を披露。「これまで野球やソフトボールのプレー経験がなく、どのように子どもに指導、評価すればいいのか分からない」という教員方のために指導のポイントを実際に見ていただきました。先生方は動画撮影、メモを取るなど真剣に説明内容を聞いていました。
続く午後の部では、講師の指導のもと、受講者自らが体を動かし「投げる・捕る・打つ」などの基本技能の指導方法を学ぶとともに、「ベースボール型」を簡易化したゲームを実際にプレーしました。受講者は全国各地から集まる先生方とチームを組みプレーをし、交流しながら授業の悩みや進め方に関するアイデアを共有していました。
研究会終了後に実施したアンケートでは、受講者から「女子児童が苦手とする球技がこんなに楽しくできることを知り安心した」、「遠投法は体力テストの時も応用がきくと思うので実践したい」などといったポジティブな感想が多く寄せられました。
閉会式では、武藤コーチより「先生方が今日体験した「ベースボール型」の楽しさを是非、子どもたちに伝えてください」との挨拶があり、受講者代表からも「二学期には(ベースボール型授業を)実践したい」とのコメントがありました。
一般社団法人日本野球機構とプロ野球12球団は、昨年から本格的に「ベースボール型」授業研究会を日本各地において開催しています。小学校における「ベースボール型」授業がより充実し、実り多いものとなるように小・中学校の教員の方々をサポートすべく、各地を訪問する事業を展開中です。昨年は23会場で約1,100人(教員志望の学生含む)。今年に入り、北は北海道から南は鹿児島県まで、既に24会場で授業研究会を実施し、約1,300人の方々に受講いただいております。
「ベースボール型」授業を実践するにあたり、教育現場からは「技能・ルールの習得が困難」、「用具不足」、「運動量の確保が難しい」等々の悩みが聞こえてきます。「ベースボール型」授業研究会にご参加いただくことで、教員の皆様が「悩み・問題解決のヒント」を一つでも見つけていただけるよう、NPBは今後も引き続き日本各地で積極的に開催してまいります。「ベースボール型」ゲーム、スポーツが、子どもたちの心身ともに健全な成長の一助となればと願っております。