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【コラム】楽天、ソフトバンクのマッチレース!Vはこの2チームに絞られた!?

 パ・リーグの優勝争いは楽天、ソフトバンクによるマッチレースの様相を呈している。前回リーグ優勝した2013年以来の首位ターンとなり、貯金26を稼いだ楽天。則本昂大、美馬学、岸孝之の先発3本柱を中心に多くの貯金が作れていることが大きい。中継ぎの福山博之は防御率0.00、クローザーの松井裕樹は27セーブとブルペンも安定。打線では20本塁打の二番・ペゲーロが機能し、ウィーラーも好調を維持する。一番・茂木栄五郎の不在は痛いが島内宏明らがその役割をカバー。優勝へ向けて梨田昌孝監督の手腕がカギを握る。

 2位のソフトバンクは先発陣の相次ぐ故障が誤算だったが、東浜巨が安定した投球で成長の証を示すと石川柊太、松本裕樹ら若手の台頭に中継ぎ陣の奮闘もあり、離脱者の穴を最小限でとどめた。昨季は夏場の失速がV逸の原因にもなっただけに、心配は中継ぎ陣の登板過多だ。前半戦終了時点で30試合以上に登板している投手がリーグ最多の5人。後半戦は先発陣のさらなる踏ん張りにかかっている。

 首位と8.5ゲーム差の3位・西武は新人遊撃手、源田壮亮の存在が大きい。守備を引き締め、打っては二番でつなぎ役に徹し、足でも魅せて強力打線を下支えした。牧田和久、シュリッター、増田達至を中心とした中継ぎ陣も奮闘。先発でも佐野泰雄や岡本洋介らワキ役が踏ん張り、チームが大きな下降線を描くことはなかった。逆転優勝へ向けて、負け越している上位の楽天、ソフトバンク相手に総力戦で挑んで勝利を積み重ねたい。

 5月に急失速した4位のオリックスだが交流戦からロメロが復帰し、打線の起爆剤としてマレーロも緊急補強すると、交流戦を10勝8敗で切り抜けた。開幕直前に腰痛で戦線離脱していた吉田正尚も7月9日に一軍復帰。打線は厚みが増して前半戦を4連勝で締め、最大9あった借金も3まで減らした。再進撃の態勢は整い、Aクラスに食い込む下地は整った。

 昨年の覇者・日本ハムは前半戦5位。大黒柱の大谷翔平をケガで欠いたことが痛かった。打率4割をキープしていた近藤健介も腰痛を発症して手術となり、今季中の復帰は絶望的。中田翔も極度の不振で精彩を欠いた。チームの強みである守備でも綻びが目立ち、前半戦終了時点で12球団ワーストの失策数を喫した。7月12日のオリックス戦(京セラドーム)で「投手・大谷」が実戦復帰したが、大谷が投打で完全復調しなければ後半戦も苦しい。

 最下位のロッテは厳しい状況だ。開幕直後からチーム打率は1割台に低迷。得点が奪えないため、投手陣には「1点も与えられない」という重圧がのしかかり、四球から崩れる悪循環。中継ぎ陣も不安定で終盤勝負へ持ち込む得意の展開を作れなかった。後半戦への希望は、くすぶっていた若手の躍動か。投手陣では二木康太の完全な独り立ち、野手陣では加藤翔平、三木亮、中村奨吾らがもう一皮むけることで、チームに新風を吹き込むことを期待したい。

【文責:週刊ベースボール】